研究概要 |
1)遺伝性甲状腺髄様癌症例を甲状腺外科研究会及び家族性腫瘍研究会を通して全国ネットワークで集積している。すでに、218症例を集積しており、現在はさらに家系の検索を行い、そのネットワークを広げている。 2)RET癌遺伝子のexon 10,11,13,14の検索をPCRを行っている。それぞれのPCR産物を制限酵素Ecoliで消化後、プラスミドベクターにクローニングした。シークエンス反応後、6%PAGで電気泳動し、異常バンドを確認した。その結果、現在48家系においてその遺伝子異常を検出した。あらに、遺伝子異常が検出できない3課型においては、さらに新しい遺伝子異常があることを確信し、検索している。 4)これらのデーターをもとに臨床症状、発現した病変の種類・手術方法・時期・病理組織所見・免疫化学的所見・予後)などと対比させており、現在のところ、codon 634は予後が不良で、副甲状腺病変、褐色細胞腫を合併しやすいことが分かった。また、codon 768はFMTCであり、予後は良好、病変の発言も遅いことが分かった。
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