臨床病理学的解析として、切除標本を上腸間膜動脈に垂直な5mm間隔の全割切片を作製し、Hematoxilin eosin(HE)染色、Elastica van Gieson(EVG)染色をおこなった。神経浸潤が明瞭な部位については5μの完全連続切片を作製し、上記と同様の染色を行った。ついで顕微鏡による観察を行い、連続切片を拡大投影し、癌の進展状況の解析を行った。 まだ、検索は継続中で推測の域を出ないが、現在までに解明されたことは神経浸潤の基本進展様式は連続進展であり、リンパ管浸潤や静脈浸潤とは異なった進展様式であることが推察された。まだ、初年度であり十分な成果は得られていないが、次年度よりは実験的検索を加え、進展様式の詳細な解析を予定している。
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