研究課題/領域番号 |
11671227
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
中尾 昭公 名古屋大学, 医学部, 教授 (70167542)
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研究分担者 |
西山 幸廣 名古屋大学, 医学部, 教授 (60115615)
井上 総一郎 名古屋大学, 医学部, 医員
金子 哲也 名古屋大学, 医学部, 助手 (40314009)
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キーワード | hrR3 / L1BR1 / AAV / 膵癌 / 遺伝子治療 / ヘルペスウイルスベクター |
研究概要 |
1.〈Intraperitoneal Delivery of hrR3 and Ganciclovir Prolong...〉 J Surg Oncol 掲載。hrR3 herpes mutant とGCVの腹腔内投与にて膵癌末期マウスモデルの生存率が対照群は80日で全例死亡したのに対して150日の時点で70%の生存率を得た。腹空内では腫瘍選択制を示し、生殖器内でも選択的に膵癌転移腫瘍のみを攻撃していた。2.〈膵癌腹膜播種細胞に対するHSV変異株(hrR3)の取り込み...〉雑誌膵臓 掲載。ウイルス導入効果の経時的変化と、さらに腹膜播種抑制の可能性について腹腔洗浄細胞を用いて検討した。hrR3が腫瘍選択的に感染し経時的に増加することを示した。開腹前の腹腔洗浄液中にも攻撃された浮遊膵癌細胞を認めた。3.〈Combined Effects of Adeno-Associated Virus Vector...〉J Surg Oncol 掲載決定。Adeno associated virus vectorの発現効率がherpes mutant virusとの混合感染にて約70倍も増加することがわかった。膵癌細胞株、胃癌細胞株、子宮癌細胞株で証明された。このことはAAVにサイトカインを腫瘍細胞でのみ優位に発現させ、さらに転移性腹腔内腫瘍をherpes virus mutantにて攻撃するという形での応用性がある。4.〈Applicability of a Novel Tumor-specific Virus To...〉Ann Surg審査中。より安全性と腫瘍選択性を高めた新規開発ウイルスペクター作成のためにherpes virusのUS3 pointがアポトーシスと強く関連していることを示しここを不活性化する事で腫瘍選択性を持たせることが出来ることを示した。このことは他のherpes virus vectorのUS3 pointを不活性化することでより安全性を高める応用性がある。
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