研究概要 |
(臨床研究) 胃癌組織におけるシアロムチン(STN)と癌組織周囲の線維芽細胞の相互作用を見る 1) 胃癌組織のSTNの発現:胃癌100例の免疫組織染色によるSTNの発現の検索は既に終了し、進行度とSTNの発現に関連性があることが明らかになった。 2) 癌組織周囲の線維芽細胞発現との線維芽細胞のbFGFとbFGFRの発現:癌組織周囲の線維芽細胞発現は未分化型と分化型の髄様増殖型癌の周囲に強く認められ、bFGFとbFGFRの発現も線維芽細胞の多いものに発現した。 3) 腹膜播種巣の症例は12例に組織を採取した。STNの発現は7例に認められ、癌周囲の線維芽細胞にbFGFとbFGFRの発現が認められたが、STN発現との関連はない。現在症例を追加中である STN発現とリンパ球内サイトカインの反応からSTN発現と免疫能の関係を見る 1) 胃癌症例における局所の血中の細胞内サイトカイン(TH1/TH2)の変動とSTNの発現の間には関連性がなかった (実験研究) 胃癌培養細胞株(STKM-1,MKN-1,MKN-28,MKN-45,MKN-75)と線維芽細胞の培養によりムチンの増殖、浸潤への関与を見る 1) 細胞増殖と細胞周期に及ぼす影響:癌細胞の増殖は線維芽細胞によってその増殖率は上がる。ムチンの影響は実験中である。 2) 細胞浸潤能:癌細胞の腹膜中皮細胞への接着、浸潤にはCD44H,β-integrinが強く関与していたことが明らかとなった。ムチンの影響は現在実験中である
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