研究課題/領域番号 |
11671271
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
島津 元秀 慶應義塾大学, 医学部, 外科講師 (70124948)
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研究分担者 |
亀井 秀策 慶應義塾大学, 医学部, 外科助手 (10286495)
若林 剛 慶應義塾大学, 医学部, 外科助手 (50175064)
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キーワード | 肝虚血再灌流障害 / ischemic preconditioning / TNFα |
研究概要 |
Wistar系雄性ラット(200〜250g)を使用。開腹10分後に30分間全肝虚血するControl群(C群)と、開腹直後より5分間全肝虚血し一旦再灌流して5分後再び30分間虚血するPreconditioning群(P群)の2群を作成し、虚血直前、再灌流直前、再灌流60分後の血漿中GOT、GPT、LDH、TNFα、組織中TNFαを測定,さらに組織中TNFαのmRNAをRT-PCR法にて半定量した。30分虚血直前および再灌流直前において血漿中GOT、GPT、LDH、TNFα、組織中TNFαのいずれの測定項目も上昇を認めず、またP群とC群の間に有意差を認めなかった。一方、再灌流60分後ではすべての測定項目は著明に上昇し、P群で、C群に比べ血漿中GOT(C群2058±800IU/l、P群1316±492IU/l;p<0.005)、GPT(C群2247±1124IU/l、P群1219±548IU/l;p<0.005)、LDH(C群23096±9409IU/l、P群15277±6607IU/l;p<0.01)、TNFα(C群103±38pg/ml、P群77±24pg/ml;p<0.05)、組織中TNFα(C群1016±192pg/ml、P群857±229pg/ml;p<0.05)はいずれも有意に低値であった(数値はmean±SD)。抑制率はそれぞれ36%、46%、44%、25%、12%であった。さらに組織中TNFαのmRNAの発現もP群で減弱していた.以上の通り平成11年度分計画は予定通り終了している。現在12年度分計画を検討中である。
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