研究課題/領域番号 |
11671292
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
藤田 博正 久留米大学, 医学部, 教授 (90156878)
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研究分担者 |
田中 寿明 久留米大学, 医学部, 助手 (20227151)
末吉 晋 久留米大学, 医学部, 講師 (30235840)
山名 秀明 久留米大学, 医学部, 教授 (30140669)
田中 健 久留米大学, 医学部, 講師 (60217023)
戸田 幸博 久留米大学, 医学部, 助手 (80217512)
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キーワード | 食道癌 / 局所進行癌(T4) / 集学的治療 / 導入照射化学療法 / 制癌剤少量連日投与 / 超多分割照射 / Informed consent / Prospective trial |
研究概要 |
研究計画 【対象】臓器転移のない他臓器浸潤(T4)食道扁平上皮癌、年齢75歳以下、PS : O-2 【選択枝】1群:照射化療+手術(術前:超多分割照射36Gy+CDDP/5Fu少量連日投与、術後:超多分割照射24Gy+CDDP/5Fu少量連日投与、食道切除またはバイパス)、2群:照射化療単独(1群と同じ超多分割照射CDDP+5Fu少量連日投与を2コース施行、非手術) 【方法】食道手術の有無はインフォームド・コンセントに基づき患者が選択する。 研究結果 【症例数】54例/1994-2002年。1群29例、2群24例、治療中1例。 【奏効率】1群:62%(PR 62%)、2群:54%(60Gy後、CR 29%、PR 21%)、全体の奏効率:58% 【手術例(1群)】治癒切除:62%,姑息切除:24%,バイパス:14% 【非手術例(2群)】手術拒否:63%、手術不能:37% 照射化療1コースのみ:21%、2コース:79% 【1・3・5年生存率】1群(手術例):72%・27%・20%(CR/PR症例:78%・36%・27%、NC/PD症例:77%・0%・0%)。2群(非手術例):52%・24%・24%(CR/PR症例:75%・33%・33%、NC/PD症例:24%・0%・0%)。CR/PR症例:77%・34%・28%、NC/PD症例:44%・0%・0%。手術vs非手術:NS,有効例における手術vs非手術:NS,無効例における手術vs非手術:p=0.029、有効例vs無効例:p=0.011 結論 他臓器浸潤(T4)食道癌の予後を規定する因子は放射線化学療法の有効性であり、手術(食道切除またはパイパス術)の有無ではなかった。導入照射化療の有効例(CR/PR)では手術の必要がなく、無効例(NC/PD)では手術の必要があるかもしれない。
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