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2000 年度 研究成果報告書概要

IL-2+IL-12遺伝子導入樹状細胞の腫瘍内投与による新しい癌免疫療法

研究課題

研究課題/領域番号 11671323
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 胸部外科学
研究機関鳥取大学

研究代表者

中村 廣繁  鳥取大学, 医学部・附属病院, 講師 (30252852)

研究期間 (年度) 1999 – 2000
キーワード樹状細胞 / 特異的細胞障害性T細胞 / 癌免疫療法
研究概要

1.樹状細胞(以下DC)はIL-2及びIL-12によって活性化されるため、肺癌患者の腫瘍内リンパ球においてIL-2及びIL-12を分泌するhelper T細胞type1(Th1)の割合を解析した。
1)肺癌患者の腫瘍組織からリンパ球を単離し、フローサイトメトリーによってTh1細胞の割合を解析した。
2)腫瘍内では末梢血と比較してTh1細胞の比率が多く認められた。また、3cm以下の小型腫瘍と扁平上皮癌で、Th1の比率が高く、DCの活性化に有利であることが示唆された。
2.DCを用いて特異的細胞障害性T細胞(以下CTL)の誘導を試みた。
1)DCの誘導
特異的免疫応答のために、まず肺腺癌細胞株(PC14)とHLAのマッチングしたHLA-A2陽性健常人を選別して、末梢血単核球を分離した。プラスチック付着細胞を分離後、GM-CSF1000U/ml、IL-4 1000U/mlを添加して5日間培養し、さらにtumor lysateとTNF α 1000U/mlを加えて2日間培養して、DCを誘導した。
2)ヒト肺癌細胞株(PC14)に対するCTLの誘導
得られたDCと先に得られた単核球のうち浮遊細胞として分離したリンパ球を固相化CD3シャーレ、IL-2 50U/ml添加培地で混合培養した。細胞は28日間の培養で約100倍に増量し、CTLが誘導された。
3)ヒト肺癌細胞株に対するCTLの抗腫瘍活性
CTLの抗腫瘍活性を解析するために、PC14との混合培養を行い、ELISA測定法を用いてγインターフェロンの放出試験を行った。DCを利用して誘導されたCTLでは培養上清中に高いγインターフェロン濃度が検出され、その活性はHLA-A2抗体でブロックされた。
以上、肺癌組織内でDCの活性化に有利なTh1細胞が存在すること、DCを利用してCTLの誘導が可能であることより、DCを用いた癌免疫療法の可能性が示された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Norimasa Ito: "Lung carcinoma : Analysis of Thelper type 1 and 2 cells and T cytotoxic type 1 and 2 cells by intracellular cytokine detection with flow cytanetry"Cancer. 85・11. 2359-2367 (1999)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 目次裕之: "ヒト肺癌細胞tumor lysate負荷樹状細胞による細胞障害性リンパ球誘導の基礎的研究"米子医学雑誌. 51.1. 39-49 (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Norimasa Ito: "Lung carcinoma : Analysis of T helper type 1 and cells and T cytotoxic type 1 and 2 cells by intracellular cytokine detection with flow cytometry"Cancer. 85-11. 2359-2367 (1999)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Hiroyuki Metsugi: "Induction of antitumor cytotoxic T lymphocytes to human lung cancer using lysate pulsed dendritic cells derived from the peripheral blood monocytes in vitro"J Yonago Med Ass. 51-1. 39-49 (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 2002-03-26  

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