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1999 年度 実績報告書

新しい血管新生抑制因子BAI1を用いた肺癌の遺伝子治療の開発

研究課題

研究課題/領域番号 11671325
研究機関岡山大学

研究代表者

藤原 俊義  岡山大学, 医学部・附属病院, 助手 (00304303)

研究分担者 片岡 正文  岡山大学, 医学部・附属病院, 医員
キーワードアデノウイルスベクター / BAI1 / 血管新生 / 遺伝子治療
研究概要

BAI1遺伝子発現アデノウイルスベクター(Ad5BAI1)を超遠心分離装置で塩化セシウム濃度勾配法にて分離精製し非小細胞肺癌細胞H226Brに感染させると、RT-PCR解析にて強いBAI1 mRNAの発現が確認できた。しかし、Ad5BAI1はH226Br細胞の増殖には全く影響を与えなかった。さらに、dorsal air-sac法を用いたin vivo血管新生に及ぼす影響を検討した。H226Br肺癌細胞にin vitroで50MOIのAdBAI1を感染させ、その後、細胞をセルロース膜チャンバーに封入し、ヌードマウス背部皮下にチャンバーを埋没した。5日後にマウスを屠殺し、チャンバーが接した皮膚の血管新生を比較検討したところ、Ad5BAI1感染細胞の場合、顕著な血管新生抑制が観察された。コントロールウイルスdl312の感染では、全く影響がみられなかった。また、治療モデルとして、ヒト肺癌細胞とヌードマウスを用いた胸膜播種モデルを作成した。すなわち、ヌードマウスの胸腔内にH226BrおよびA549肺癌細胞を注入し、1-4週間後にマウスを屠殺し、胸腔内の播種性結節を観察した。H226Brの場合、2x10^6個を移植すると約2週間で胸膜播種が形成され、A549細胞では約4週間で腫瘍形成が認められた。ただ、いずれのモデルでも10^9PFUのAd5CMVp53を胸腔内投与しても、明らかな抗腫瘍効果は認められなかった。今後は、AdLacZの投与による、遺伝子導入の確認、導入部位の同定、およびA5BAI1の投与の効果について検討していく予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 藤原 俊義 他: "p53遺伝子を用いた癌の遺伝子治療"実験医学. 17. 2247-2253 (1999)

  • [文献書誌] 藤原 俊義 他: "肺癌に対する遺伝子治療の現況と問題点"日本外科学会雑誌. 100. 749-754 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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