研究概要 |
平成11年度の科学研究費報告書で私たちは、新規経口MMP阻害薬BPHA及びMMI-166が肺癌細胞株Ma10に対してin vitroでの浸潤抑制効果を示すことを報告した。今回、新規MMP阻害剤MMI-166が皮下移植モデルと肺癌リンパ行性転移モデルを使用し肺癌細胞株Ma10に対してin vivo増殖阻害、転移阻害効果があるかどうか検討した。 皮下移植モデルにおけるMMI-166投与でのSCIDマウスの体重変化 MMI-166100mg,200mg,300mg/kg bodyをSCIDマウスに腫瘍を同所性移植直後より28日間投与したが、体重減少などの副作用は認めなかった。 皮下移植モデルにおけるMMI-166投与での移植腫瘍の体積変化 皮下移植モデルにおいて200mg/kg body MMI-166の投与量で腫瘍の縮小効果を認めた。 肺癌リンパ行性転移モデルにおけるMMI-166投与での縦隔組織の重量変化 肺癌リンパ行性転移モデルにおいては縦隔組織重量は非投与群0.120±0.014,投与群0.083±0.017で縮小効果を認めた。 結論 MMI-166はin vivoにおいて、腫瘍の増殖抑制効果、リンパ行性転移抑制効果を認めた。
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