研究概要 |
1.胚細胞腫瘍細胞株6株(PA-1,T3M-3,NEC8,Tera1,NTera2,NCCIT),対照卵巣癌細胞株2株(TYK-nu,TYK-nu.CP-r),対照食道癌細胞株3株(TE2,TE10,TE13),及びグリオーマ細胞株7株(U87-MG,NMCG1,T98G,LN-Z308,U373,SF126,SF188)を用いて、CDDPの24時間接触による薬剤感受性試験を行なった.CDDPによる殺細胞効果を培地交換72時間後の生存細胞数によって分類し,1%以下の感受性群,1-10%の中間群,および10%以上の抵抗群と仮に命名したところ以下のような結果が得られた. 胚細胞腫瘍株:感受性群=PA-1(0.24%),NTera2(0.14%),NCCIT(0.28%),中間群=T3M-3(2.3%),Tera1(1.2%),抵抗性群:NEC8(22.8%).グリオーマ細胞株:感受性群=SF188(0.57%),抵抗性群=U87-MG(43%),NMCG1(49%),T98G(23%),LN-Z308(50%),U373(42%),SF126(31%).対照食道癌細胞株:中間群=TE2(2.1%),TE10(5.6%),TE13(5.1%).対照卵巣癌細胞株:中間群=Tyk-nu(7.0%),Tyk-nu.CP-r(9.3%). 2.CDDPが持続的に接触した場合の効果を調べるために増殖曲線を作成した.増殖曲線による各細胞の感受性も24時間接触の場合とほぼ同様の傾向に分類された. 3.すべての細胞株について、抗癌剤治療前の細胞からのtotal RNA抽出を終了し,GMLに対するRT-PCRを開始した.平成12年度にはRT-PCRによるGML発現をGAPDHの発現と比較することによって定量化し,各細胞株の薬剤感受性との相関を解析する予定である.
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