研究概要 |
培養悪性グリオーマ細胞(U87MG,U373MG,U128MG、BT4C)を用いた。non-cytotoxic levelのEstramustine溶液(0-0.1μM)とcytotoxic LevelのEstramustine溶液(0.5-20μM)を、次の実験に用いて比較検討した。。 (1)透過電顕て細胞の形態変化をコントロール(EM 0μM)と比較検討したが、cytotoxic levelでは 核の濃縮とdegradation,及びapoptosis小体の出現やmitochondoriaの空胞化が時間をおって出現し、apoptosisの誘導を示唆していたが、non-cytotoxic levelの濃度ではそのようなapoptosisの変化は見られなかった。同じく投与後のDNAの電気泳動ではladderingはcytotoxic levelのEstramustine投与群のみに見られた。 (2)in situ endo-labelling法で核のfragmentationの比率をlabelling indexとして算出したが、non-cytotoxic levelでのEstramustineはcontrol群と有意なindexの上昇が起きていなかった。一方でcytotoxic levelではlabelling indexは濃度依存生に増加していた。 (3)走査電顕では、non-cytotoxic levelのEstramustineは細胞表面の微小突起psuedopodの先端がbleb formationをおこしていた。これはapoptosisを誘導する濃度より低濃度で薬剤のmicrotubuleに対する効果が細胞表面からおこっていることを示していた。この微小突起内のmicrotubuleのdepplymerizationは抗beta-tubulin抗体を用いた免疫電顕で確認された。 以上より、microtubule阻害剤であるEstramustineはglioma細胞にapoptosisを誘導するが、細胞表面の微小突起(microtubuleにより形成)のdepolymerizationがきっかけとなることが明かになった。
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