• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2001 年度 実績報告書

腱組織修復とその促進に関する基礎的研究-細胞増殖因子発現の解明と局所投与による修復促進-

研究課題

研究課題/領域番号 11671436
研究機関広島大学

研究代表者

望月 由  広島大学, 医学部, 助手 (10284192)

研究分担者 出家 正隆  広島大学, 医学部・附属病院, 医員
杉田 孝  広島大学, 医学部, 助教授 (40235883)
キーワード腱 / 組織修復 / 細胞増殖因子
研究概要

腱組織は豊富なコラーゲン線維からなる強靭な結合組織であるが、血流は豊富ではなく、治癒過程もいまだ完全に解明されてはいない。我々は腱組織修復を人為的にコントロールして再生を促進するために細胞増殖因子に注目している。本研究においては、腱損傷部位におけるTGF-βおよびFGF、type I collagenとtype III collagenの発現とその時期を解析した。ラットアキレス腱を用いて、TGF-βおよびFGF、type I collagenとtype III collagenの発現時期について免疫染色を用いて解析した。その結果、TGF-βは術後1週から2週で最大の発現を示し、引き続いてFGFの発現が最大となった。また、同時期にtype III collagenの発現が最大となり、引き続きtype I collagenが最大の発現を示した。
以上の結果をふまえて、治癒過程早期に出現するTGF-βが損傷腱修復過程に大きな影響を与えると考えられた。そこで、今後は生体内でのTGF-βの至適渡度や至適投与部位、そして至適投与方法を確立する必要があると考えられる。
また、担体としてコラーゲンやゼラチンなどが報告されているが、我々の開発しているリポソームは新しいDrug Delivery Systemとして注目されており、全身投与のみならず、サイトカインを局所に投与する方法としても有用であると思われる。また腱の修復方法が縫合糸に頼っている現状を考えると、縫合糸に細胞増殖因子が包埋されて、修復部分に作用することが最も理想的と考えられる。本研究により、腱縫合後の修復過程が短縮され、早期のリハビリテーションが可能となり、患者の機能的予後を大きく改善することができると考えている。

URL: 

公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi