研究課題/領域番号 |
11671442
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研究機関 | 高知医科大学 |
研究代表者 |
谷 俊一 高知医科大学, 医学部, 助教授 (90136250)
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研究分担者 |
為貞 建臣 徳島大学, 工学部, 教授 (60035615)
谷口 愼一郎 高知医科大学, 医学部, 助手 (00304676)
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キーワード | 腰部脊柱管狭窄症 / 神経根障害 / 電気診断 / 馬尾神経誘発電位 / 衝突法 / 急速回復プリアンプ |
研究概要 |
急速回復プリアンプの開発 筋電計に電気刺激の過大信号を印加させないため、記録電極と筋電計の間に挿入して電気刺激信号を通過させないスイッチを組み込んだアンプを開発した。このアンプは、通常、筋電計の入力を短絡しておき、電気刺激信号が消滅した後、短絡を開放し誘発電位を測定するものである。プリント基板は漏れ電流や高周波特性に優れたガラスエポキシを用い、微小信号を外部雑音よりシールドするため、厚さ3mmの継ぎ目のないアルミ鋳造のケースに入れ、それをさらに1mm厚のアルミケースに入れ二重にシールドを施した。急速回復プリアンプの扱う電圧は1〜5μVと非常に微小な信号であり誘発電位の信号を減衰することなく増幅するためには低雑音、低ドリフト、低バイアス電流のオペアンプが必要であるため、高性能のオペアンプOPA-97を.0個用意し、その中からバイアス電流が小さく特性の揃った4組を選別し使用した。記録電極より得られた誘発電位はバッファアンプ1を通りフォトカプラスイッチがONのとき誘発電位はバッファアンプ2に印加され、バッファアンプ2により筋電計の入力端子に誘発電位が印加される。フォトカプラスイッチがOFFのとき誘発電位は接地され、筋電計の入力端子には電気刺激信号も誘発電位も印加されない。信号をON、OFFすると必ずスイッチングノイズが発生し、ON(立ち上がり)時間、OFF(立ち下がり)時間が高速なものを使用した場合、大きなスイッチングノイズが発生する。そこで、今回は立ち上がり時間が1.5ms、立ち下り時間が10msのフォトカプラスイッチMCD-5221を用い、スイッチングノイズを最小にすることができた。開発された急速回復プリアンプを市販されている筋電計に接続することにより、記録電極近傍の電気刺激によるアーチファクトを最小限にし、微小な誘発電位の記録ができる可能性が明らかとなった。
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