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1999 年度 実績報告書

虚血中の脳エネルギー代謝およびクレアチンキナーゼ反応系に及ぼす吸入麻酔薬の影響

研究課題

研究課題/領域番号 11671490
研究機関浜松医科大学

研究代表者

中島 芳樹  浜松医科大学, 医学部, 助手 (00252198)

研究分担者 五十嵐 寛  浜松医科大学, 医学部・附属病院, 助手 (40313960)
岩本 竜明  浜松医科大学, 医学部・附属病院, 助手 (70303568)
佐藤 重仁  浜松医科大学, 医学部, 教授 (30143176)
鈴木 明  浜松医科大学, 医学部, 助手
キーワード脳エネルギー代謝 / 核磁気共鳴法 / 吸入麻酔薬 / 脳虚血
研究概要

対象および方法
Wistar系ラットを無作為に(1)1MACイソフルラン群、(2)1MACハロタン群、(3)MACハロタン群の3群にわけ、吸入麻酔薬(ハロタン、イソフルラン)で緩徐導入を行い、気管内挿管して人工呼吸器に接続、調節呼吸を行った。大腿動静脈にカニュレーションを行い、それぞれ動脈圧モニター、血液サンプリング、輸液および薬剤の投与ルートとした。両側総頚動脈を剥離し、ターニケットを装着、一時的に血流を遮断できるようにした。続いて、頭皮および皮下組織、筋組織を除去し、核磁気共鳴測定用プローブを装着した。プレパレーション終了後、吸入麻酔薬濃度を各群で設定した濃度に調節し、30分以上経過した後に対照としての測定を行う。測定項目は、平均動脈圧、脳近傍温、リン酸化合物濃度(ATP、PCr、無機リン)、細胞内phおよび血液ガス分析によって得られる動脈血酸素・二酸化炭素分圧とした。2MACハロタン群では平均動脈圧の有意な低下を防ぐためフェニレフリンを持続静注した。その後、大腿静脈からの脱血および両側総頚動脈の血流遮断により一時的な前脳虚血を作成し、平均動脈圧で35-45mmHgを9分間負荷した。虚血9分後すみやかに返血し、動脈圧を虚血前値まで回復させた。測定は上記項目を脳虚血開始時より3分間隔に行い、リン酸化合物の濃度の変化を記録した。
結果
(1)〜(3)の3群で虚血負荷中脳内pHは、6.07±0.16、6.11±0.13、6.08±0.07まで低下した。回復相ではイソフルラン麻酔群で両ハロタン群に比較して有意にATPの回復は速かったが、1MACおよび2MACハロタン群では差がみられなかった。以前の我々の研究で確認された吸入麻酔薬の違いによる回復の差は今回もイソフルラン、ハロタン間では認められたが、ハロタンの濃度による違いは認められなかった。Michenfelderらは、ハロタンが脳細胞内の電子伝達系を抑制することを報告したが、その濃度は2.3%以上であった。今回のハロタン濃度は1.6%(=2MAC)までだったために、違いが認められなかったと思われる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Y.Nakajima: "The effects of halothane and isoflurane on creatine kinase reaction in the rat brain"British J.Anaesthesia. 82・Suppl. 96-97 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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