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1999 年度 実績報告書

血管平滑筋におけるサイトカイン惹起性NO合成酵素誘導に及ぼす低温の影響

研究課題

研究課題/領域番号 11671519
研究機関和歌山県立医科大学

研究代表者

前田 浩  和歌山県立医科大学, 医学部, 助手 (80199629)

研究分担者 畑埜 義雄  和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (70115913)
キーワード血管平滑筋 / サイトカイン / NO合成酵素 / 低温
研究概要

平成11年度はiNOS誘導による張力低下およびcGMP産生に及ぼす低温の影響を検討した。
1)内皮除去を行なったラット摘出大動脈の輪状標本を95%O_2、5%CO_2混合ガスを送気した37℃Krebs Ringer液中においてIL-1β(20ng/ml)を5時間曝露することによって、KCl、およびフェニレフリン(PE)の収縮作用は著明に低下した(p<0.01)。また、組織内cGMP濃度も著明な低下を示した(p<0.01)。
2)上記と同様に27℃の低温で5時間処置した後に、37℃においてKCl、およびPEの収縮反応を観察した。37℃Krebs Ringer液中においてIL-1β(20ng/ml)を5時間曝露することによるKCl、およびPE収縮力の低下は27℃の低温処置により有意に抑制された。(p<0.05)。さらに、37℃暴露において低下した組織内cGMP濃度は27℃の低温処置により有意に抑制された(p<0.05)。
3)1)2)において最大収縮が得られた後、NO合成阻害薬であるN^G-L-nitro-arginine(L-NA)を適用した結果、収縮力はIL-1βを曝露していないコントロール標本と同様のレベルに回復した。
4)以上の結果より、摘出血管平滑筋組織において、IL-1β曝露による収縮力の低下はiNOSが誘導されることによるNO産生の増加のためであることが明らかとなり、このNO産生増加は低温により抑制されることが示唆される。

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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