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2000 年度 実績報告書

Spreading depressionによる神経細胞死のメカニズムの検討

研究課題

研究課題/領域番号 11671521
研究機関杏林大学

研究代表者

飯島 毅彦  杏林大学, 医学部, 講師 (10193129)

研究分担者 巌 康秀  杏林大学, 医学部, 教授 (80146696)
キーワードSpreading depression / 脳虚血 / Free radical / ミトコンドリア / グルタチオン / 窒素酸化物 / JC-1 / レーザー顕微鏡
研究概要

これまでの本研究室での結果ではSpreading depression(SD)は異常なグルタミン酸の上昇を伴わないことが明らかになり、SDに伴う神経細胞障害にはグルタミン酸は直接的な障害作用を与えていないと考えられた。そこで本研究ではこれまでの研究を発展させ、SDに伴う他の細胞障害のメカニズムを検討した。虚血再潅流時に発生するFree radicalはSDに伴う神経細胞障害を引き起こしている可能性がある。SDは、細胞膜の脱分極が長く続く続く現象である。これが長引けばミトコンドリア膜も脱分極することが考えられる。このようなミトコンドリア膜電位の変化がFree radicalを発生させ、apoptosis関連蛋白も放出されるのである。SDに伴い、ミトコンドリアの膜電位の変化が起こり、Free radicalの放出が促進されるか、この仮説を確かめるために以下の実験を行った。
1.Free radicalおよびfree radical scavengerの定量測定法の確立
2.ミトコンドリア膜電位の測定法の確立
1では虚血再灌流後の100分間は細胞間隙に放出されるfree radicalは強力なfree radical scavengerであるGSHにより捕捉されている事が示された。Free radicalとそのtrapperを同時に観測する方法が確立できた。
2では、ミトコンドリアの膜電位変化を虚血前後にレーザー顕微鏡にて捉えることに成功した。虚血に伴い,ミトコンドリアは脱分極した。しかし、短い虚血後再酸素化した場合にはミトコンドリアはATPの産生を再開し、急速に産生するために膜電位は過分極を呈した。一方、長い虚血になると膜電位は脱分極し、細胞および核は膨化していた.形態学的な変化が起こる前に脱分極しているものを観察する事はできなかった.
以上の2系列の実験を遂行した。今後これらの方法論をSDの研究に応用したい。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] IijimaT,Iijimal,Iwao Y,SanKawa H: "Difference in glutamete releose between retina and cerebral cortex following is chemia"Neurochemistry International. 36. 221-224 (2000)

  • [文献書誌] lijima T,Iwao Y,SawaH: "Aminoacid release during spieading depression in a flow-compromised cortical area"Brain Research. 818. 553-555 (1999)

  • [文献書誌] 飯島毅彦: "虚血に伴う神経細胞死の病態生理"日本歯科麻酔学会雑誌. 27. 271-275 (1999)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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