研究課題/領域番号 |
11671582
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
大東 貴志 慶應義塾大学, 医学部, 専任講師 (80185371)
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研究分担者 |
中島 淳 慶應義塾大学, 医学部, 専任講師 (10167546)
大家 基嗣 慶應義塾大学, 医学部, 専任講師 (00213885)
矢崎 貴仁 慶應義塾大学, 医学部, 専任講師 (80200484)
村井 勝 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (90101956)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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キーワード | 膀胱癌 / ウィルス治療 / ヘルペスウィルス / 腫瘍特異的 |
研究概要 |
変異単純ヘルペスウィルスであるG207は、複製に必要なICP6遺伝子にlacZ insertionをもつため、同酵素が豊富な腫瘍細胞内のみで複製が可能という特徴を持っている。膀胱癌細胞株KU19-19およびT24にmultiplicity of infection (MOI) 0.1でウイルスを加えたところ著明な殺細胞効果を示し、KU 19-19では6日後で、T24では7日後ではほぼ全細胞が死滅した。ヌードマウスを用いたin vivoの実験では背側皮下にKU 19-19およびT24細胞を移植し、腫瘍内に10^7PFUのG207を単回局所内に注入したところ14日後にG207を投与した群では、対照群と比較して有意な増殖抑制効果を示した。また組織をX-galにより染色したところ、腫瘍内に広範なウィルスの浸潤が見られた。正所性膀胱癌モデルを作り、コントロール群は50μlのMock液を,G207治療群は1X10^7pfu/50μlを膀胱内注入したところ、G207治療群の平均膀胱重量はMock治療群に比べて有意に少なかった(p<0.005)。静脈内注入による全身投与の研究でも著明な腫瘍増殖抑制効果が得られた。X-Galによる染色では腫瘍部分にウィルスが増殖していることが示されたが、他の臓器では染色は見られなかった。 尿路上皮特異的プロモーターとしてマウスuroplakin 2 (UP2)に着目し、プロモーター領域を含む3.6kbの部分をマウスゲノムライブラリーより増幅した。この部分をGFP発現ベクターの上流に挿入し、マウス膀胱癌細胞株であるMBT-2に遺伝子導入したところGFPの発現が認められた。今後はUP2 promotor-ICP 4を持つ尿路上皮腫瘍特異的なHSVを構築する予定である。
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