研究概要 |
人膀胱移行上皮癌培養細胞株(T-24)細胞にBCGを加えて37℃、5%CO_2下で24時間培養し、BCG Ingestion assayを行った。続いて余分なBCGを含んだ古い培養液を捨て、細胞を洗浄した後に新しい培養液を加えて37℃、5%CO_2下でさらに12時間培養し、培養液中のサイトカインを測定した。臨床的にBCG膀胱内注入療法中に尿中に検出されるサイトカインであり、またBCGによって感作された活性化マクロファージによって産生されるものとしてTNF-α、IL-1β、G-CSF等が知られているが、ヒトモノクロナル抗体を用いたSandwitch ELISA法では、これらのサイトカインはいずれも測定限界以下であった。そこでマクロファージ様作用の一つと考えられる細胞上のHLA-DR,ICAM-1の発現がIFN-γをBCGとともに加えることによって著明に増強されることをヒントに余分なBCGを洗浄後にIFN-γを加えて培養したところINF-α,IL-1βを測定可能とした。
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