| 研究概要 |
新しく発見されたProlactin(PRL)-releasing peptide(PrRP)の卵巣機能に及ぼす作用機序の解明は不明で,PrRPの卵巣機能に及ぼす直接的・間接的作用を解明する目的で本研究を進めた。今回はIn vivoおよびIn vitroでの臓器レベルでの研究を主に行った。まず,PrRPの卵巣に於ける存在を明らかにした。さらに,PrRPの卵胞の発育と成熟,排卵および黄体の形成と退行に果たす役割を,In vivoないし各時期に採取したラット卵巣細胞のIn vitro培養液にPrRPを投与することによってホルモン産生能,レニン-アンジオテンシン-atrial natriuretic peptide syatem(ERAANPS),Adenylate cyclase系,Cyclic nucleotides(Cyclic AMP,Cyclic GMP),Calcium Channel,Insulin-like growth factor(IGF/ソマトメジンC),DNA合成酵素,DNA合成系および遺伝子レベルから検討した。Programmed cell death(Apoptosis)に及ぼす影響についても明らかにした。同時に,PrRPのLH,FSH,プロラクチン,PACAP,GHおよびVIP作用に及ぼす影響についても明らかにした。
PrRPは卵巣機能に重要な影響を及ぼしているおり,われわれが先に提唱したERAANPSやGHと深く関わり,Steroidogenesis,DNA Polymerase a活性などの卵巣機能調節に深く関わっていることが明らかにされてきている。概略的には計画的に進んでいる。
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