研究課題/領域番号 |
11671603
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
小池 浩司 金沢大学, 医学部, 助教授 (70225340)
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研究分担者 |
瀬川 智也 金沢大学, 医学部・附属病院, 助手 (40301197)
生水 真紀夫 金沢大学, 医学部・附属病院, 助教授 (30226302)
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キーワード | 生殖生理 / ケモカイン / ストレス / 低血糖 / サイトカイン / 視床下部 / GRO-α / CINC |
研究概要 |
間脳・下垂体・卵巣系におけるサイトカインの役割に関する我々の一連の研究の中で、末梢炎症組織においてサイトカインで誘導され、好中球走化因子として作用しているラットのケモカイン、cytokine induced neutrophil chemoattractant(CINC)が、中枢神経系にchemokinergic neuronal pathwayとして存在し、ストレスに反応して後葉ホルモンとして血液中に放出されることを見いだした。しかしこのケモカインの間脳・下垂体・卵巣系におけ役割に関する研究は国の内外での報告はない。そこで先ず、ストレスに反応して後葉ホから末梢血液中へ放出されるCINCの生理的意義を明らかにするために、ラットにCINCを静脈投与して白血球に及ぼす影響を観察した。その結果、CINCにより好中球の著明な増加が観察され、同時に投与した抗CINC抗体によりその結果は拮抗された。このことから、ストレスに反応して後葉から放出されるCINCは末梢血の好中球のリクルートに関与していることが明らかとなた。またCINC neuronal pathwayの中枢での役割を探る目的で、ラットに低血糖刺激を与えてCINC neuronal pathwayを活性化し、ストレス・シグナルをになうCRF・シグナルと比較検討した。その結果CRF・シグナルにやや遅れてCINC neuronal pathwayが活性化されることが明らかとなった。また、ケモカインの生殖生理におけ役割を明らかにするためのラットを用いた基礎的な検討で、卵巣・卵管・子宮内膜・脱落膜におけるCINCの存在を免疫組織化学的に確認した。
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