研究課題/領域番号 |
11671631
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
松田 貴雄 九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (10304825)
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研究分担者 |
和氣 徳夫 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (50158606)
加藤 秀則 九州大学, 生体防御医学研究所, 講師 (60214392)
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キーワード | 絨毛癌 / 癌抑制遺伝子 / BAC / cDNAライブラリー / ヒト7番染色体 / 7q11.22 / 造腫瘍性の抑制 |
研究概要 |
7番染色体長腕上の共通欠失領域からの癌抑制遺伝子の単離:絨毛癌で高率な両側アリルの欠失が認められる7q11.22のD7S520からD7S663にかけての領域をカバーするBACクローンの単離を行いねD7S520を含む9クローン、D7S482を含む1クローンの計10個のBACクローンを得た。これらを絨毛癌細胞ヘリン酸カルシウム法を用いて導入した。得られたトランスフェクタントの細胞形態、細胞増殖特性及び造腫瘍性を詳細に評価した結果、D7S520を含むリサーチジェネティクス社RS544-12D、RS741-8Dの2つのBACクローンで絨毛癌細胞株CC1において造腫瘍性の抑制が認められた。この2つのクローンをプローブにして胎盤cDNAライブラリーのスクリーニングを行い、cDNAクローンがそれぞれ得られた。単離されたcDNAクローンの遺伝子配列を決定し、オンラインで遺伝子の相同検索を行い、未知の遺伝子か既知の遺伝子かの解析を行った。これらのうち、RS544-12Dでハイブリした4クローン、RS741-8Dでハイブリした8クローンを候補とし、さらにcDNAライブラリーのスクリーニングを行った。これまでに完全長cDNAが得られたのはこのうち3クローンである。既知の胎盤で高発現している遺伝子を除くと不完全な長さのものも含めて現在7クローンを候補遺伝子として解析を進めている。なかでもC7-114、C7-116の2クローンはBACと同様に絨毛癌細胞株CC1、JEG3、BeWoの3株に導入した結果、細胞増殖の抑制及びヌードマウスでの造腫瘍性の抑制がこれまでに認められている。
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