研究課題/領域番号 |
11671631
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
松田 貴雄 九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (10304825)
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研究分担者 |
和氣 徳夫 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (50158606)
加藤 秀則 九州大学, 生体防御医学研究所, 講師 (60214392)
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キーワード | 絨毛 / 絨毛癌 / 胎盤 / 癌抑制遺伝子 / サブトラクション / ヒト7番染色体 |
研究概要 |
新鮮な胎盤組織及び絨毛癌細胞株よりRNAを抽出し、逆転写酵素を用いてcDNAを合成した。胎盤由来cDNAの断片の端にPCRプライマーによって増幅可能なアダプターをつけた後、熱処理した大量の絨毛癌由来cDNAとハイブリダイズを行った。絨毛癌由来cDNAにハイブリダイズしたcDNAクローンを磁気ビーズ等を用いて取り除いたあと、アダプター部分のプライマーを用いて増幅した。これを発現ベクターにつなぐことによって胎盤組織特異的に発現し、絨毛癌細胞株が発現しないcDNAのみを特異的に集め、胎盤特異的に発現するcDNAライブラリーを作成した。この中には絨毛癌化に伴って発現が消失する癌化を抑制する遺伝子が含まれることが推定され、正常胎盤及び絨毛癌からRNAを抽出しノーザンブロット法を行い、絨毛癌化に伴い発現が消失する遺伝子クローンを選択した。選択されたcDNA断片の遺伝子配列の解析をすることにより、未知の遺伝子か否かを調べ、それをプローブとして、完全長cDNAライブラリーのスクリーニングを行った。これを発現ベクターにつなげたものを絨毛癌細胞株に導入したところ、ヌードマウスにおいて造腫瘍性の低下をきたし、癌抑制機能を有する遺伝子の可能性がある。
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