研究課題/領域番号 |
11671662
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
杉山 徹 久留米大学, 医学部, 助教授 (40162903)
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研究分担者 |
牛嶋 公生 久留米大学, 医学部, 講師 (20185002)
西田 敬 久留米大学, 医学部, 教授 (70140712)
嘉村 敏治 久留米大学, 医学部, 教授 (30152870)
熊谷 晴介 久留米大学, 医学部, 助手 (20289474)
村上 文洋 久留米大学, 医学部, 助手 (90289471)
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キーワード | 卵巣癌 / 化学療法 / パクリタキセル / CPT-11 / 抗腫瘍効果 / 薬剤耐性 / 分子生物学 |
研究概要 |
1.in vivo: (1)実験的化学療法:(方法)7,12dimethylbenz(a)anthracene(DMBA)にて誘発されたラット原発卵巣癌に対し、carboplatin(9.6mg/kg、2週毎 x2)、paclitaxel(TXL)(5.0mg/kg、2週毎 x2)、TXL(1.8mg/kg)/carboplatin(5.0mg/kg)、CPT-11(0.7mg/kg)/carboplatin(5.0mg/kg)を用いてsequential therapyを施行した。(結果・考察)肉眼的な抗腫瘍効果の差は観察されず、投与量の問題は残るが、臨床的な応用での評価の困難性が示唆された。(2)抗血管新生阻害剤での腫瘍生着抑制効果:(方法)DMBA-OC-1(cell-line)を新生児ラット腹腔内に注入後7日目より、抗血管新生阻害剤として(30mg and 60mg TNP-470 in 0.3ml EtOH in 10ml 5% arabic gum/saline)を投与.(結果)腫瘍生着はコントロール群:25/31(80.6%)、TNP-470 投与群:26/36(72.2%)と差を認めなかった。現在、屠殺後の組織・血性にてVEGFの検索を進めている。さらに、再度、反復実験のため、DMBA-OC-1を増殖中である。マイクロアンギオグラフィーを施行したが、TNP-470での血管新生阻害作用は認められなかった。臨床的にNED例に対してはcytostatic agentとしてのTNP-470のみで血管新生は阻害できないと推察された。 2.臨床:CPT-11、paclitaxel(weekly administration),docetaxel,topotecanなどでの症例集積中で、現時点で解析できていない。凍結保存臨床検体を用いたp53 mutationは11/24(45.8%)に認められ、現在、臨床効果との関連を検討している。c-erbB-2はすべて陰性であり、卵巣癌治療ではHERCEPTINの応用は限界があると推察される。
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