研究課題/領域番号 |
11671666
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
福田 諭 北海道大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (20125347)
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研究分担者 |
古田 康 北海道大学, 医学部・附属病院, 講師 (60261301)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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キーワード | 内耳 / ウイルス潜伏感染 / 再活性化 / 蝸牛軸ラセン神経節 / 顔面神経膝神経節 / 前庭神経節 / ヘルペスウイルス / 分子生物学的検索 |
研究概要 |
まず、この研究の柱であるヒト側頭骨の検索について、1)耳鼻咽喉科での剖検例、さらにはその中で開頭許可承諾例が極端に少なかったこと、2)側頭骨悪性腫瘍症例において、内耳神経節を進展範囲上やむを得ず摘出する症例がなかった事をまず記さなければならない。この背景には近年、患者さん、あるいは家族にむけての種々のインフォームド・コンセント特に検体の提供に対する説明が複雑かつ詳細になってきたことがあげられるが、これは患者さん・家族との関係の進歩を背景とするものであり、了承を得て採取できるものであるので、致し方ない。そこで次の3点について検討した。 1)母胎の風疹感染により人工中絶されたセロイジン包埋側頭骨の計11症例でα-tubulin RNAの検出を試みた。その結果11症例中8例(72.8%)で検出が可能であった。RT-PCR法を用いたRNAの解析がヒト側頭骨標本についてのウイルス潜伏感染を含めた病態解明に利用できると考えられた。 2)また潜伏感染→再活性化の臨床例の検討として、早期にPCR法により唾液からVZVを検出し、抗ウイルス剤の併用により聴力改善が得られた突発性難聴症例を経験した。われわれの研究結果では、健康成人の唾液中にはVZV DNAは全く検出されない。発症後2日目に唾液からVZV DNAが検出された為、従来の治療法に加えて抗ウイルス剤の併用を試みたところ、聴力回復が得られた。実地臨床上内耳からの直接検体採取が困難である以上、一つの傍証として、唾液からウイルスDNAが検出されたかかる症例では、抗ウイルス剤の投与は根拠に基づく治療の一つと考えている。 3)HHV-6が近年、中枢神経系疾患の発症にも関連があるとされる。そこで剖検例の三叉神経節2例4検体、蝸牛ラセン神経節1例2検体についてPCR法でHHV-6DNAを検索したところ、三叉神経節の1検体においてHHV-6DNAが確認された。HHV-6DNAが側頭骨内知覚神経節に潜伏感染するか否か更に検討していきたい。
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