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2000 年度 実績報告書

内耳におけるグルタミン酸放出とその起源・放出様式の研究

研究課題

研究課題/領域番号 11671692
研究機関宮崎医科大学

研究代表者

松田 圭二  宮崎医科大学, 医学部, 助手 (40253835)

研究分担者 河野 浩万  宮崎医科大学, 医学部, 助手 (20204745)
春田 厚  宮崎医科大学, 医学部, 講師 (90201722)
キーワードグルタミン酸 / 微小透析法 / 酵素蛍光分析 / 外リンパ液 / 薬剤性有毛細胞障害 / 細胞外カルシウム / カルシウム依存性 / 虚血
研究概要

微小透析法を内耳液の分析に応用、測定系に酵素蛍光分析法を採用して鼓室階外リンパ液中のグルタミン酸濃度を従来法に比べきわめて生理的にしかも良好な時間分解能で解析することが可能になった(Brain Research Protocols投稿中)。この実験系を用いて(1)カナマイシンとエタクリン酸同時投与時による急性有毛細胞障害モデルにおいてグルタミン酸濃度上昇を認めた。薬剤性有毛細胞障害の病態にグルタミン酸による神経毒性が深く関連していることを示した(Brain Res.2000)。(2)また、同モデルにおいて外リンパ液中カルシウムを低くしてグルタミン酸濃度の推移を観察したところグルタミン酸遊離が完全に抑制されることがわかった。耳毒性薬物の障害過程で細胞外カルシウムが必須の役割を演じていることが推察された(成果投稿中)。(3)また、動物の心停止後の外リンパ液中グルタミン酸の変化を、正常動物と耳毒性薬物によって予め有毛細胞を消失させた聾動物について比較観察した。正常動物では虚血10分以内にわずかなグルタミン酸放出が観察された。カルシウム依存性については明確にできなかった。その後1時間以内に大量のグルタミン酸放出が観察されこの放出には明確なカルシウム依存性は観察できなかった。一方、聾動物では、虚血後1時間以内にグルタミン酸上昇はほとんど観察されなかった。これらの結果から虚血後に観察される外リンパ中のグルタミン酸の上昇は、ほとんどが有毛細胞由来でしかもカルシウムに依存しない形式で放出されることが示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Keiji Matsuda at el.: "A role of glutamate in drug-induced ototoxicity : In vivo microdialysis study combined with on-line enzyme fluorometric detection of glutamate."Brain Res.. 852(2). 492-495 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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