研究課題/領域番号 |
11671700
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研究機関 | 獨協医科大学 |
研究代表者 |
浅井 忠雄 獨協医科大学, 医学部, 講師 (90231860)
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研究分担者 |
平林 秀樹 獨協医科大学, 医学部, 助教授 (00146185)
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キーワード | CTL / HLA A2 拘束性 / ELISPOT Assay / 樹状細胞 / acid stripping / Limitig dilution assay |
研究概要 |
MHCクラスI拘束性CTLを誘導するためにまず日本人に多いHLA A2^+のヒト頭頚部扁平上皮癌を求めた。PCI-13(ピッツバーグ大学癌研究所のWhiteside教授より提供)はHLA A2^+で、CELL LINE化されており増殖も早く実験に適していると思われたのでこれを使用した。癌関連抗原(TAA)を適切に得られるかどうかを検討した。クエン酸と燐酸水素2ナトリウムによりPH3の酸を作り、培養されたPCI-13を処理した。フローサイトメトリーにて酸による処理前後のPCI-13表面のHLA A2分子の発現をみたところ、処理前はA2が強く発現されていたが、処理後は発現されておらず、酸の溶液中にHLA A2分子が含まれていることが分かった。これをカラムにかけ、粉末乾燥させCTLの誘導に用いた。HLA A2^+の健常者から採血し、lL-4・GM-CSF存在下で培養し、樹状細胞を誘導した。次に粉末乾燥させたHLA A2分子を加え樹状細胞上に表示させ、同一人物のリンパ球とともに培養し、MHCクラスI、HLA A2拘束性のCTLを誘導した。平成12年3月までに4人の健常者からCTLを誘導し、まずPCI-13細胞、K562細胞に対する細胞障害性試験を行った。同時にMA2.1.を用いCTLがHLA A2拘束性かどうか確かめた。誘導されたCTL4種のうち2種がPCI-13細胞を障害し、MA2.1.にてブロックされ有望なものと判断された。現在、このCTLをPCI-13細胞で抗原刺激しつつクローニングを行っている。さらに日本人に多いHLA A24にに関してもピッツバーグ大学より実験に適したCELL LINE化された腫瘍細胞を提供されており、HLA A24^++の健常者よりCTLを誘導するつもりである。
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