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1999 年度 実績報告書

ロドプシン遺伝子異常トランスジェニックラットを用いた網膜変性症の治療

研究課題

研究課題/領域番号 11671720
研究機関東北大学

研究代表者

西川 真平  東北大学, 医学部・附属病院, 講師 (90261635)

研究分担者 富田 浩史  東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (40302088)
キーワードロドプミン / トランスジェニックラット / 網膜変性症 / 遺伝子 / 神経防御因子 / CNTF / ERG / 組織学
研究概要

コドン23のプロリンがヒスチジンにおきかわった(P23H)と、コドン334で終了となる(S334ter)の2種類のトランスジェニックラットを用いて、毛様神経栄養因子(CNTF)を硝子体腔に投与し、組織学的、電気生理学的に網膜変性阻止効果を調べた。(P23H)については3つの系(line1,2,3)、(S334ter)については5つの系(line3,4,5,7,9)が得られているが、そのなかでも変性速度の遅い系である(P23H)2および(S334ter)9を用いた。(P23H)に比べて(S334ter)はCOOH末端部の15個のアミノ酸の消失によりshut offができにくくなるため、光刺激後の回復が遅れ、組織学的変性度に比して電気生理学的変性度が強い。(P23H)2ラットのP40,P70,P120においてCNTFを投与したところ、ERGではb波が-1.1logcdm^<-2>において109.2%、+0.9logcdm^<-2>において62.9%、a波が+0.9logcdm^<-2>において48.9%回復するのが確認された。一方、(S334ter)9ラットでも、b波が-1.1logcdm^<-2>において83.9%、+0.9logcdm^<-2>において43.5%、a波が+0.9logcdm^<-2>において82.1%回復するのが確認された。組織学的検索では(P23H)2ラットで外顆粒層の厚さの増加が認められたが、(S334ter)9ラットではもともと組織学的変性度が軽度なため明らかな変化は認められなかった。今後も、長期にわたる経過観察が必要である。網膜変性阻止効果のみならず副作用についても十分に検討する。とくに白内障や網膜下での新生血管の発生は重要である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] S.Nishikawa,W.Cao,D.Yasumura,M.T.Matthes,C.Lau-Villacorta,R.H.Steinberg,M.M.LaVail: "Comparing the ERG to retinal morphology in transgenic rats with inherited degenerations caused by mutant opsin genes"Invest. Ophthloml. Vis. Sci.. 38・4. s33 (1999)

  • [文献書誌] Nishikawa S.and LaVail MM.: "Neovascularization of the RPE : temporal differences in mice with rod photoreceptor gene defects"Exp. Eye Res.. 67. 509-515 (1998)

  • [文献書誌] Lewin AS.,Drenser KA.,Hauswirth WW.,Nishikawa S.,Yasumura D.,Flannery JG.and LaVail MM.: "Ribozyme rescue of photoreceptor cells in a transgenic rat model of autosomal dominant retinitis pigmentosa"Nature Med.. 4. 967-971 (1998)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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