研究課題/領域番号 |
11671725
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
鈴木 康之 東京大学, 医学部・附属病院, 講師 (80196881)
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研究分担者 |
相原 一 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (80222462)
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キーワード | 緑内障 / 遺伝子変異 / ミオシリン / フェノタイプ / 牛隅角線維柱帯培養細胞 / in situ hybridization / cDNA cloning / ステロイド |
研究概要 |
前年度においてすでに150例以上の原発開放隅角緑内障患者に対してミオシリン遺伝子の全coding regionにわたって、single strand conformation polymorphism法およびdirect sequence法によって遺伝子変異を検索したが、今年度も、それに加えて数例に関して遺伝子変異の検索を行った。しかしながら、今年度に検討した試料で、変異が認められた物はなかった。したがって、ミオシリン遺伝子の変異を持っている患者はかなり少数であることが明らかとなった。また、家族歴のある緑内障患者の血液サンプルを同意のもとに引き続いて収集し、緑内障原因遺伝子の連鎖解析を行おうとしたが、家系構成員が少ないものばかりだったため、残念ながら、連鎖解析は断念した。今後も引き続き血液サンプルの収集に努め、解析可能になった時点で施行する予定である。一方、前年度に牛の培養隅角線維柱帯細胞より完全長cloningを行って得られた牛ミオシリンcDNAの配列からプライマーペアおよび螢光プローブを作成することにより、牛培養線維柱体細胞における牛ミオシリンの発現調節に関しての検討を行った。具体的にはデキサメサゾン50-500nMをコンフルエントな培養線維柱体細胞に負荷し2週間培養した後、半定量RT-PCR法およびリアルタイム定量PCR法により、培養細胞中に含まれるmRNAを定量することにより検討した。その結果、デキサメサゾン負荷により用量依存性にミオシリンmRNAの発現が増加するという結果が得られ、牛培養線維柱体細胞においてステロイド負荷がミオシリンの発現を増加させることが明らかとなった。
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