研究課題/領域番号 |
11671731
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
岩本 隆司 名古屋大学, 医学部, 助手 (60223426)
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研究分担者 |
伊藤 雅文 名古屋大学, 医学部, 助教授 (50184693)
北村 俊雄 東京大学, 医科学研究所, 客員助教授 (20282527)
三宅 養三 名古屋大学, 医学部, 教授 (30166136)
浜口 道成 名古屋大学, 医学部, 教授 (90135351)
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キーワード | インターロイキン6 / gp130 / レセプター / Tie1 / TNFα / 血管内皮細胞 |
研究概要 |
1 gp130/Tie1キメラ遺伝子の細胞への導入とその発現の解析 gp130/Tie1キメラ発現プラスミドをIL-3依存性プロB細胞Ba/F3にエレクトロポレーション法で導入した後、ネオマイシンで選択し、複数の安定株を得た。その発現を抗gp130の細胞内領域を認識する抗体を用いてウエスタンブロット法で解析したが、明らかな発現を確認することが出来なかった。そこで、これらの細胞からRNAを抽出して、ノーザンブロット法で確認したところ、RNAレヴェルでは強い発現が確認できた。これらの事実より、なんらかの理由でキメラ蛋白が不安定である可能性が考えられる。このため、他の導入細胞を用いるか、あるいはキメラ遺伝子融合のデザインを変更する必要があると思われる。 2 gp130により活性化される遺伝子のクローニング IL-6が血管内皮増殖に関連しているという報告がいくつかなされている。そこでIL-6により誘導される遺伝子を明らかにする目的でマウスM1細胞を用いたサブトラクションクローニング法を試みたところ、Ral guanine nucleotide dissociation stimulator(RalGDS)を単離した。興味あることに、その発現はStat3依存性であった。更に、Stat3依存性にRalA small G proteinが活性化し、またそれはRasの活性にも依存していた。現在、gp130におけるRalGDS/Ralの機能を解析中である。 3 血管内皮増殖因子,TNFαのシグナル伝達の抑制分子単離の試み TNFα耐性v-Src-NIH3T3細胞から作成したレトロウイルスライブラリーを用いて樹立したTNFα耐性クローンを複数解析したところ、新規フォスファターゼの一部をアンチセンスで得た。そのcDNA全長をクローンニングし、PETと命名した。そのアンチセンス発現プラスミドNIH3T3細胞に導入したところ、弱いながらTNFαに対して抵抗性を獲得した。現在その組織での発現、機能を解析中である。
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