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1999 年度 実績報告書

網膜虚血・再灌流障害に対するプロスタグランジンの細胞保護作用の機序解析

研究課題

研究課題/領域番号 11671739
研究機関島根医科大学

研究代表者

大平 明弘  島根医科大学, 医学部, 教授 (00169054)

研究分担者 太根 伸浩  島根医科大学, 医学部, 助手 (50277993)
高梨 泰至  島根医科大学, 医学部, 講師 (10226798)
渋谷 勇三  島根医科大学, 医学部, 講師 (20196455)
キーワードプロスタグランジンE1 / チオレドキシン / 生体応答防御因子 / 再灌流障害 / 活性酸素 / 網膜虚血 / ノックアウトマウス / 細胞保護作用
研究概要

プロスタグランジンE1(PGE1)は従来より血管拡張作用、血小板凝集能抑制作用、赤血球変形能改善能などが知られている。一方、網膜虚血の状態から血流再開が起こると、急激な酸素供給によって、活性酸素が発生し、細胞組織障害を喚起する。生体にはこれらの障害を防御する機構が備わっている。チオレドキシンは生体応答防御因子のひとつで、われわれは過去に網膜虚血・再灌流を実験的にラット眼に起こし、チオレドキシンが網膜色素上皮細胞に誘導されることを見い出した。チオレドキシンは誘導されることにより、過酸化水素をはじめとする活性酸素の細胞障害を制御することがin vitro系の実験で証明している。PGE1はこのチオレドキシンを酸化ストレスの条件下で誘導することを報告した。その情報伝達にはcAMPが関与することを見い出した。
眼球内におけるPGE1の受容体はEP-1,EP-2,EP-3,EP-4と関連があり、毛様体、網膜の一部に存在することが分かってきた。PGE1ノックアウトマウスと正常マウスの間におけるチオレドキシンの発現には明確な差異は認められない。恐らく慢性的は変化での生体応答防御因子の誘導のされかたには急性期との違いがあるためと考えられる。別の実験系でも同様な結果が得られている。すなわち、高血圧自然発生ラットとコントロールのラットではチオレドキシンの発現に差は無い。一方、虚血・再灌流モデルでは明らかな違いが見られた。
次年度にはチオレドキシンの分子レベルでの発現を検討し、PGE1ノックアウトマウスとコントロールマウスでのPGE1の細胞保護作用に違いがあるか否かを明らかにする予定である。

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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