研究概要 |
組織や臓器を構成する細胞を遊離してばらばらにし、再び適当な培養条件において、元の組織や臓器の高次構造を作らせるという実験方法のひとつとして1961年Mosconaによって考案された旋回培養法は、遊離細胞の浮遊液をフラスコにいれ、一定条件で水平に旋回させる方法で、細胞を無理に集積させずに細胞どうしの接触の頻度をあげ、細胞自体の接着性により組織再構成を行わせることができる。 ラットの頬髭から得た単離された細胞から旋回培養法および浮遊培養法を用いることで、in vitroで高次構造である毛包組織の再構築を行うことができたが,十分な成長毛を得るには至らなかった。そこで、つぎに移植試験を行うことによりin vivoの状態で分化を促進し、毛包の再構築を行う実験をおこなった。これまでの研究により、胎生16日目のSprague-Dawley Ratの頬髭を用いた追試実験において単離された細胞からin vitroで高次構造である毛包組織の再構築を行うことができた。さらに、移植試験を行うことによりin vivoの状態で分化を促進し、毛包の再構築を行うことができた。
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