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2000 年度 実績報告書

口腔レンサ球菌リポタイコ酸のエンドトキシンアンタゴニスト作用機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 11671796
研究機関東北大学

研究代表者

菅原 俊二  東北大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (10241639)

研究分担者 高田 春比古  東北大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (30135743)
キーワード口腔レンサ球菌 / リポタイコ酸 / エンドトキシン / アンタゴニスト作用 / CD14 / Toll-like receptor / 歯周病
研究概要

近年、菌体表層成分レセプターとしてCD14分子に加え、菌体表層成分を認識し細胞内にシグナルを伝達する分子群の報告が相次いでいる。この分子群は、Toll-like receptors(TLRs)と名付けられ、種々の菌体表層成分がとのTLRを介してシグナルを細胞内に伝達するかは、自然免疫研究での最大の関心事の一つであり、本研究でもTLRの関与について研究を行った。本年度は以下のような実績を得た。
1、ノックアウトマウスの実験から、Staphylococcus aureusのリポタイコ酸(LTA)はCD14/TLR2系をエンドトキシン(LPS)はCD14/TLR4を介して認識されることが示された。2、LPSの活性中心であるリピドAの前駆体LA-14-PPはヒトの系において、CD14/TLR4リガンド(LPS)に加えCD14/TLR2リガンド(LTA)の活性も拮抗阻害することから、LA-14-PPの拮抗阻害にはCD14分子が深く関わっていることが示された。従って、口腔レンサ球菌LTAのエンドトキシンアンタゴニスト作用は、CD14分子を巡る作用機構である可能性が示唆された。3、実際、色素ラベルした口腔レンサ球菌LTAの単球への結合は抗CD14抗体によってほぼ完全に抑制され、また、native-ポリアクリルアミドゲル電気泳動法で口腔レンサ球菌LTAはレコンビナントCD14の泳動に変化をもたらし、上記仮説を実証した。4、さらに、主要な歯周病関連菌Porphyromonas gingivalisの産生するシステインプ口テアーゼ(gingipain)や好中球セリンプロテアーゼ(エラスターゼ)はヒト単球やヒト歯肉線維芽細胞の発現するCD14分子を特異的に切断して、菌体成分応答能を低下させることも示された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Sugawara,S.: "Proteolysis of human monocyte CD14 by cysteine proteinases(gingipains)from Porphyromonas gingivalis leading to lipopolysaccharide hyporesponsiveness."The Journal of Immunology. 165・1. 411-418 (2000)

  • [文献書誌] Nemoto,E.: "Cleavage of CD14 on human gingival fibroblasts cocultured with activated neutrophils is mediated by human leukocyte elastase resulting in down-regulation of lipopolysaccharide-induced IL-8 production."The Journal of Immunology. 165・10. 5807-5813 (2000)

  • [文献書誌] 根本英二: "ヒト歯肉線維芽細胞膜上のCD26/dipeptidyl peptidase IV-サイトカインおよび菌体成分による発現増強."炎症. 20・5. 597-602 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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