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1999 年度 実績報告書

エナメル蛋白の分子多様性の意義に関する免疫組織化学的・分子生物学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 11671802
研究機関広島大学

研究代表者

内田 隆  広島大学, 歯学部, 教授 (50150305)

研究分担者 樋山 伸二  広島大学, 歯学部, 助手 (60314754)
キーワードエナメル質形成 / エナメル蛋白 / 分子多様性 / 小柱鞘蛋白 / アメロブラスチン
研究概要

ラットの小柱鞘蛋白であるアメロブラスチンは、mRNAのスプライシングにより2種類の分子型がエナメル芽細胞から分泌されると考えられ、その差はN端側の15アミノ酸残基が異なるのみである。合成ペプチドを用いて、この2つの分子型(長分子型および短分子型)にそれぞれ特異的な抗体を作製し、N端特異抗体及びC端特異抗体と共に、ラット切歯のエナメル芽細胞と幼若エナメル質について免疫化学(ウエスタンブロット)と免疫組織化学を行い、以下の結果を得た。
1.長分子型および短分子型は、それぞれ分子量56kDaおよび54kDaのコア蛋白として基質形成期及び成熟期エナメル芽細胞内で合成される。
2.基質形成期エナメル芽細胞から抽出した蛋白のウエスタンブロットでは、56kDaと54kDa蛋白の染色性にほとんど差が認められなかった。しかし、成熟期からエナメル芽細胞から抽出した蛋白では、56kDa蛋白染色性に比べ、54kDa蛋白の染色性は弱かった。
3.基質形成期および成熟期の幼若エナメル質から抽出した蛋白の低分子領域におけるウエスタンブロットは同様の染色パターンを示したが、長分子型を特異的に認識する抗体と、短分子型を特異的に認識する抗体で染色される蛋白の分子量は異なっていた。
4.長分子型を特異的に認識する抗体と、短分子型を特異的に認識する抗体を用いた免疫組織化学の結果、両者の染色パターンに差は認められなかった。
以上の結果、アメロブラスチンは分子量の異なる2種類の分子型として分泌されることが明らかとなり、これらは分泌後、類似した分解様式と局在を示すが、基質形成期と成熟期でその合成量に差がある可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 内田 隆 他: "多機能基質蛋白としての小柱鞘蛋白"解剖誌. (印刷中).

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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