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2000 年度 研究成果報告書概要

歯肉溝内先行定着細菌叢から成るバイオフィルムへの歯周病原細菌の参入機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 11671808
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 形態系基礎歯科学
研究機関北海道医療大学

研究代表者

鎌口 有秀  北海道医療大学, 歯学部, 助教授 (40133235)

研究分担者 中山 浩次  九州大学, 歯学部, 助教授 (80150473)
研究期間 (年度) 1999 – 2000
キーワード共凝集 / 歯周病原因細菌 / 付着 / Porphyromonas gingivalis / Prevotella intermedia / rgpA遺伝子
研究概要

成人性歯周炎の最重要原因細菌とされているP.gingivalisの歯周局所への定着機構の1つとして既に歯肉溝に定着している細菌叢(歯肉溝内先行定着細菌叢から成るバイオフィルム)への結合(共凝集)に注目した。歯肉溝先行細菌の1つとされるP.intermediaとP.gingivalisが共凝集することが観察されたことより、この共凝集に関与するP.gingivalisの因子およびその機構について検討した。この共凝集は種々の阻害剤による実験、加熱処理、proteinase K処理、vesicleより精製した関与因子に対する抗体を用いた遺伝子クローニング等よりP.gingivalisのアルギニン特異的プロテアーゼ(RGP)のrgpA遺伝子のアドヘジン領域のHGP-44,HGP-15,HGP-17,HGP-27の関与が示唆された。これらのタンパク質をGSTとの融合タンパク質として発現し、P.intermediaを加え検討した。これらの融合タンパク質は溶液状態ではp.intermediaを凝集できなかったが、各融合タンパク質結合ビーズに対してP.intermediaが結合することがわかった。また、他のHGPタンパク質と共通アミノ酸配列を1つずつもつ2種のHGP-44の断片をGSTとの融合タンパク質として発現した。この両融合タンパク質を結合したビーズにP.intermediaが結合した。また、HGP-44に対するモノクローナル抗体によるvesicleのP.intermediaの凝集の阻害効果より、rgpA遺伝子産物以外の他の因子の存在も推測されたが、rgpA,kgp,fimA等の変異株の共凝集の実験よりrgpA以外の産物の関与がないものと思われた。
以上のことより、P.gingivalisのrgpA遺伝子産物のHGP-44,HGP-15,HGP-17,HGP-27は菌体表層で複合体を形成し、その中の複数の部位がP.intermediaとの共凝集に関与し、このことが歯肉溝内先行定着細菌叢に参入する機構の1つであると思われた。

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公開日: 2002-03-26  

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