研究課題/領域番号 |
11671816
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
平澤 正知 日本大学, 松戸歯学部, 助教授 (60095453)
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研究分担者 |
高田 和子 日本大学, 松戸歯学部, 講師 (20120496)
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キーワード | 歯周炎 / 黒色色素産生グラム陰性桿菌 / Prevotella intermedia / Prevotella nigrescens |
研究概要 |
歯周炎患者22名(22-66歳、♂17♀5)、健常者9名(24-52歳、♂7♀2)を対象に歯周ポケットおよび歯肉溝から通法に従い黒色色素産生グラム陰性嫌気性桿菌を分離した。無作為に約50個の集落を釣菌し、純培養後、血清学的性状検査およびPAGEによるMDHとGDHの移動度の違いからPrevotella intermediaとP.nigrescensの菌種同定を行った。歯周炎患者22名においてP.intermediaのみ検出された者は8名、P.nigrescensのみの者は3名、P.intermediaとP.nigrescens両菌種が検出された者は11名であった。また、健常者9名においてはP.intermediaのみ検出された者は2名、P.nigrescensのみの者は2名、P.intermediaとP.nigrescens両菌種が検出された者は5名であった。P.nigrescensは1名を除いていずれもATCC33563タイプに属する菌株であった。P.intermediaとP.nigrescens両菌種が検出された被検者における両菌種の検出比率は歯周炎患者および健常者いずれにおいてもP.intermediaが95%以上と高い比率を示した。一部被検者(歯周炎患者8名、健常者6名)についてはPCR法でP.intermediaおよびP.nigrescensの検出を同時に行った。PCR法と培養法のマッチング(PCR陽性および培養陽性またはPCR陰性および培養陰性)は歯周炎患者でP.intermediaにおいては7/8、P.nigrescensにおいては4/8であり、健常者においては6/6と6/6であった。さらに、同一被検者3名について半年後、口腔内の異なる部位より再度試料採取を行いP.intermediaとP.nigrescensの検出比率を検討したが、それら菌種の検出比率に大きな差異は認められなかった。また、採取部位による検出菌種の検出比率の違いもほとんど認められなかった。
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