研究課題/領域番号 |
11671838
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
井上 富雄 大阪大学, 歯学部, 講師 (70184760)
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研究分担者 |
脇坂 聡 大阪大学, 歯学部, 助教授 (40158598)
増田 裕次 大阪大学, 歯学部, 助手 (20190366)
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キーワード | 三叉神経 / 運動ニューロン / in vitro / スパイク後過分極電位 / スライス標本 / セロトニン / A-キナーゼ |
研究概要 |
【研究目的・方法】 哺乳類の摂食行動は生後、発達に伴って吸啜運動からより複雑な咀嚼運動に転換していく。この時中枢神経系においても摂食行動に関与する神経回路が、末梢の感覚受容器、咀嚼筋、骨格等の口腔諸器官の生後発達と密接に関連して発達していくことが口腔機能の正常な発達に必須であると考えられる。そこで本研究は、中枢神経系で形成された運動出力の最終段である三叉神経運動ニューロンに着目し、三叉神経運動ニューロンの生後発達様式および口腔機能の発達における役割を明らかにすることを目指すものである。平成11年度は、離乳後1から3週齢のラット脳幹スライス標本を用いて、セロトニン入力に対する閉口筋運動ニューロンの膜電位応答を解析し、セロトニンの作用の細胞内情報伝達機構を検索した結果、以下のことが明らかになった。なお補助金は、パッチクランプ用増幅器の購入および実験動物代等の消耗品代に使用した。 【研究成果】 1 200μMセロトニン投与によってスパイク後過分極電位(mAHP)は減少するが、5-HT_<2A/2C>および5-HT_7 antagonistであるクロザピンは、セロトニンの効果に拮抗した。 2 5-HT_<1A>および5-HT_7 agonistの8-OH-DPATは濃度依存的にmAHPを減少させた。 3 5-HT_<1A> antagonistのpindololは、8-OH-DPATの効果に拮抗しなかったのに対して、クロザピンは8-OH-DPATの効果に拮抗した。 4 A-キナーゼ阻害薬のH89は、8-OH-DPATの効果に拮抗した。 以上の結果から、閉口筋運動ニューロンにはセロトニン7型受容体が存在し、7型受容体の活性化が起こると、A-キナーゼの活性化を介して閉口筋運動ニューロンのmAHPが減少することが示唆された.
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