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2000 年度 実績報告書

軟骨細胞の増殖と分化の制御におけるcbfa1の役割の解明

研究課題

研究課題/領域番号 11671839
研究機関大阪大学

研究代表者

岩本 資己  大阪大学, 大学院・歯学研究科, 講師 (80203644)

研究分担者 岩本 容泰  大阪大学, 大学院・歯学研究科, 講師 (30223431)
キーワードCbfa1 / 軟骨細胞 / 肥大化 / 内軟骨性骨化 / 骨格形成
研究概要

本研究は軟骨細胞の増殖と分化の制御において、転写因子Cbfa1がどのように関与しているかを明らかにすることを目的として行われた。今年度、本研究により得られた新しい知見を列記する。
1)Cbfa1の発現を調節する因子を探索した結果、Cbfa1の発現はレチノイン酸により促進されることが明らかになった。
2)Cbfa1の機能発現を阻害するために、ドミナントネガティブなCbfa1分子を軟骨細胞に発現させると、軟骨細胞の肥大化が阻害されるのみならず、永久軟骨細胞のマーカーであるテネイシンの発現が誘導された。
3)生体での軟骨細胞におけるCbfa1の役割を追求するために、軟骨組織特異的にCbfa1あるいはそのドミナントネガティブ分子を発現するトランスゲニックマウスを作成した(医学部小守氏との共同研究)。その結果、Cbfa1の軟骨組織における過剰発現は内軟骨性骨化の異常な加速を誘導し、骨の癒合が多発した。一方、ドミナントネガティブ分子の過剰発現により、内軟骨性骨化は顕著に抑制された。
昨年度の実験結果および上記の結果より、軟骨細胞におけるCbfa1の発現は軟骨細胞の肥大化誘導に必須であり、骨形成のための内軟骨性骨化の誘導に必要であることが明らかになった。また、軟骨細胞におけるCbfa1の発現調節は関節形成など、正常な骨格形成に重要であることが示唆された。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Enomoto,H. et al: "Cbfa1 is a positive regulatory factor in chondrocyte maturation."J.Biol.Chem.. 275. 8695-8702 (2000)

  • [文献書誌] Iwamoto,M. et al: "Transcription factor ERG variants and functional diversification of chondrocytes during limb long bone development."J.Cell Biol.. 150. 27-40 (2000)

  • [文献書誌] Ueta,C. et al: "Skeletal malformations caused by overexpression of Cbfa1 or its dominant negative form in chondrocytes."J.Cell Biol.. (In press).

  • [文献書誌] Enomoto-Iwamoto,M. et al: "Hedgehog proteins stimulate chondrogenic cell differentiation and cartilage formation"J.Bone Miner.Res.. 15. 1695-1688 (2000)

  • [文献書誌] 岩本資己 et al: "軟骨の発生と再生"実験医学. 18. 1325-1332 (2000)

  • [文献書誌] 岩本資己 et al: "新・分子骨代謝学と骨粗鬆症"メディカル・ビュー社(印刷中).

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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