研究課題/領域番号 |
11671865
|
研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
宮脇 卓也 岡山大学, 歯学部・附属病院, 助教授 (00219825)
|
研究分担者 |
糀谷 淳 岡山大学, 歯学部・附属病院, 助手 (60304325)
前田 茂 岡山大学, 歯学部・附属病院, 講師 (50253000)
|
キーワード | ベンゾジアゼピン / ミダゾラム / サイトカイン / インターロイキン6 / 末梢血単核球 / 遺伝子発現 |
研究概要 |
本研究は中枢神経以外の末梢組織に分布している末梢型ベンゾジアゼピン受容体と免疫および炎症反応との関係を調べることを目的とした。ベンゾジアゼピン受容体のアゴニストであるミダゾラムが、免疫および炎症反応の指標のひとつであるヒト末梢血単核球中のインターロイキン6の遺伝子(mRNA)発現を抑制した、という前年度の結果をふまえて、本年度の研究では、末梢型ベンゾジアゼピン受容体に特異的なアゴニストであるRO5-4864および中枢型ベンゾジアゼピン受容体に特異的なアゴニストであるクロナゼパム、さらに末梢型ベンゾジアゼピン受容体に特異的に拮抗するとされているアンタゴニストPK11195を用いて、ヒト末梢血単核球中のインターロイキン6の遺伝子発現への影響を評価した。その結果、RO5-4864 10μg/ml、およびクロナゼパム10μg/mlで37℃2時間インキュベーションした時、ヒト末梢血単核球中のインターロイキン6の遺伝子発現は影響を受けなかった。また、アンタゴニストPK11195 10μg/mlはミダゾラム10μg/mlによるインターロイキン6遺伝子発現の抑制効果を拮抗しなかった。以上の結果より、末梢型べンゾジアゼピン受容体には従来から考えられていた受容体以外の別の種類の受容体がある可能性があり、それが免疫および炎症反応に影響を及ぼしている可能性が示唆された。今後、末梢型ベンゾジアゼピン受容体の免疫および炎症反応への作用機序についてさらに検討していく必要があると考えられた。
|