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1999 年度 実績報告書

セラミックインレーのin vivoにおける劣化メカニズムの解析

研究課題

研究課題/領域番号 11671894
研究機関大阪大学

研究代表者

林 美加子  大阪大学, 歯学部・附属病院, 助手 (40271027)

研究分担者 岩見 行晃  大阪大学, 歯学部, 助手 (90303982)
竹重 文雄  大阪大学, 歯学部・附属病院, 講師 (60206969)
キーワードセラミックインレー / 臨床成績 / 辺縁劣化量 / 辺縁破折 / 定量分析 / 3次元形状測定
研究概要

平成11年度においては,提出した研究実施計画に基き,焼成法セラミックインレー修復の8年間の臨床評価と,辺縁劣化の定量分析を以下のような方法で実施した.
1)臨床成績:修復後8年のセラミックインレー修復45歯について,U.S.P.H.S.の基準による臨床評価とレプリカ模型の走査電子顕微鏡観察を行った.その結果,82%の症例は良好に経過しているものの,観察期間を通して初めて体部破折による修復の失敗が11%に認められた.また,肉眼的に認められる辺縁破折が24%の症例に発生していた.さらに,走査電子顕微鏡観察より,微小辺縁破折やレジンセメントの劣化などの辺縁劣化が77%の症例に認められ,経時的な劣化が進展していた.
2)辺縁劣化の定量分析:2級セラミックインレー修復を行った上下小臼歯12本について,咬合面を精密印象した.精密印象面における修復物の辺縁を,高精度形状計測変位計を用いてスキャンし,3次元形状測定システムにて修復物辺縁の歯軸方向における断面形状をグラフ化した.そして,辺縁断面図の経時的な重ね合わせを行うことにより,劣化量を面積として表し,画像解析ソフトウエアを用いて辺縁劣化量を算出した.その結果,上顎小臼歯の8年間の平均劣化量は55681μm^2であり,下顎小臼歯では19852μm^2であった.上下小臼歯の劣化量および機能咬頭側と非機能咬頭側の劣化量には有意差が認めらた.
以上のように,本年度の研究より,焼成法セラミックインレーの8年にわたる臨床評価を行った結果,臼歯の保存的な審美修復法として有用であるものの,体部破折に代表される失敗例が発生しており,経時的な劣化が進行し続けていることがわかった.また,セラミックインレーの辺縁劣化量を定量分析することによって,口腔での辺縁劣化挙動を把握することができた.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Hayashi M.et al.: "Effect of Cavity From and Setting Expansion of Refractory Dies on Adaptability of Fired Ceramic Inlays"Operative Dentistry. 25・1. 33-39 (2000)

  • [文献書誌] Hayashi M.et al.: "Effect of Cavity From and Setting Expansion of Refractory Dies on Adaptability of Class 2 (MO and MOD) Fired Ceramic Inlays"Operative Dentistry. (発表予定). (2000)

  • [文献書誌] Hayashi M.et al.: "8-Year Clinical Evaluation of Fired Ceramic Inlays"Operative Dentistry. (発表予定). (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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