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1999 年度 実績報告書

一酸化窒素は難治性根尖性歯周炎の発症に関与しているか

研究課題

研究課題/領域番号 11671898
研究機関九州大学

研究代表者

橋口 勇  九州大学, 歯学部, 助手 (10150476)

研究分担者 前田 英史  九州大学, 歯学部, 助手 (10284514)
赤峰 昭文  九州大学, 歯学部, 教授 (00117053)
キーワード一酸化窒素 / 根尖性歯周炎 / マクロファージ / 神経線維
研究概要

ラットを用いて実験的に惹起した根尖性歯周炎における一酸化窒素(NO)の役割を検討するために、免疫組織学的手法を用いて神経型、血管内皮型および誘導型のNO合成酵素(それぞれnNOS、eNOSおよびiNOSと略す)の局在を検討すると同時に、神経線維やマクロファージ(MΦ)系の細胞の動態についても観察を行った。露髄開放後1週経過例では、根尖歯根膜中にはMΦ系の細胞の浸潤は認められたものの、神経線維の発芽、伸長はみられなかった。NOSの局在に関しては、観察期間を通じてnNOSの発現は認められなかった。eNOSに関しては、歯根膜中の血管、分*部直下の歯槽骨に存在する類楕円形を呈する骨芽細胞ならびに根尖部歯根膜中の一部の破骨細胞に観察された。一方、iNOSは歯根膜中には認められなかったものの、残存生活歯髄の好中球浸潤層直下に散在性にみられた。開放後2週経過例では、神経線維の発芽、伸長が認められ、MΦ系の細胞はさらにその数を増やしていた。eNOSは1週経過例と同様の所見を呈していた。しかし、iNOSは根尖孔に面した部位に限局性にみられると共に、eNOSと同様に分岐部直下の歯槽骨上に配列している類楕円形を呈する骨芽細胞にも観察された。開放後4週経過例では、神経線維の密度ならびにMΦ系の細胞数はピークに達しており、iNOSも拡大した歯根膜中に瀰漫性に認められた。歯根膜中にはNOS陽性の破骨細胞はみられなかったものの、iNOSあるいはeNOS陽性の類楕円形の骨芽細胞が類骨や新生骨を形成添加している所見が得られた。しかし、扁平な形態を有するlining cellには発現は認められなかった。開放後8週経過例では、神経線維の密度ならびにMΦ系の細胞数は減少しており、両者の局在はほぼ一致していた。同時にiNOS陽性の細胞数は4週経過例と比較して減少していた。

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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