研究概要 |
平成13年度の研究状況 歯科用CAD/CAM装置は歯列模型について形状計測を高精度かつ短時間に処理する必要がある.精度を維持し,短時間での処理を可能とすることを目的として,以下の研究を行った. 方法:円筒形でショルダータイプのマージンを与えた金属製支台歯形態のステンレス製金型を作製し,本金型を基に形状読み取りの基礎的実験を行った.臨床応用時と光反射特性を同じにするために,付加重合型シリコーン印象材にて精密印象採得し,ニューフジロックブラウン(GC)にて支台歯歯型を作製した.形状計測は歯科用CAD/CAM装置に付属のものを用いた.模型を計測し三次元点群データとして記録し,各点群を結ぶメッシュを作成した. 金型について設計と今回の光学式三次元座標入力装置にて得られた三次元点群データとを比較検討した.計測値を移動平均法により得られた値とHnet-ニューロにより加工した値とを比較したところ,良好な値を示した症例もあったが,ほとんどの症例では違いが認められず,設計値より大きくエラーがあった症例も認められた.繰り返しによる学習効果が認められたのはショルダー部分,軸面,咬合面部であり,マージン,軸面への立ち上がり部分など,Z軸の大きな変化が認められる部分では学習効果による改善が認められなかった.
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