• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2000 年度 実績報告書

湾曲根管の拡大形成形態と根管充填法の研究

研究課題

研究課題/領域番号 11671910
研究機関日本歯科大学

研究代表者

都築 民幸  日本歯科大学, 歯学部, 助教授 (40120696)

研究分担者 石川 千佐子  日本歯科大学, 歯学部, 助手 (40130695)
キーワード湾曲根管 / 側方加圧充填
研究概要

湾曲根管における緊密な根管封鎖のための要因を明確にするために,平成12年度は,根管の太さ,根管テーパー,根管湾曲度を変化させた透明根管模型に対し,チタン合金製スプレダー(NT)を用いて側方加圧充填を行い,根管模型表面からガッタパーチャ・ポイントの圧接度を観察,評価した。また不適切な根管拡大形成が行われた湾曲根管に対する側方加圧充填の充填状況を併せて評価した。
1.根管の太さ,根管テーパーの影響
根管テーパーの小さい模型においては,NTによる圧接では根管壁にシーラーが多く残存し,充塞状況は不良であった。NTは,ステンレススチール製スプレダーよりも若干,径が太いため根管への挿入が劣り,また柔軟性が逆に働き十分な加圧できなかったためと考えられた。根管テーパーまたは根管径が増大し,スプレダーの根管深部挿入が可能になると圧接は良好になり根管壁に残存するシーラーは減少した。根管の太さの影響については,明確ではなかった。
2.根管の湾曲度の影響
根管の湾曲度については,湾曲度の大小によるNTの挿入感に差異は少なく,充塞状況への影響は小さいと考えられた。湾曲根管における緊密な根管封鎖は,スプレダーの根管深部到達を可能とする根管テーパー量が重要な要因であるが,NTでは寸法性の他に柔軟性が操作性に関与することが推測された。
3.不適切な根管拡大形成形態における側方加圧充填
不適切な拡大形成が行われた根管には,根管の拡大形成法の違いにより異なる切削痕がみられた。根管の過剰切削部にはシーラーが残存し,ガッタパーチャ・ポイントの圧接は不足していた。根管先端外湾の過剰切削部にはスプレダーのプラガー様効果によるポイントの蛇腹状の変形が認められ,湾曲根管において良好な根管充塞を得るには適切な根管形成形態を与えることが重要であることが明らかにされた。

URL: 

公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi