実験に使用する10ヶ月および16ヶ月齢のラットの飼育期間終了後、実験的に根尖病巣を誘発させた。ラットをネンブタールにて麻酔後、下顎右側第一臼歯を被験歯とし、咬合面よりエンジン用ラウンドバーで髄腔開拡し抜髄を行い、10ヶ月齢は作業長5mm、16ヶ月齢は作業長6mmで25号まで根管拡大を行った。そして滅菌液体培地中に溶解した自家糞を根管内に注入し水硬性セメントにて仮封を行った。根管処置後3、7、14および28日後、ネンブタールで全身麻酔を施し、開胸後心臓よりカテーテルを挿入しで灌流固定を行った。固定終了後、下顎骨を摘出し、さらに4%パラフォルムアルデヒド溶液中で4℃で1日間固定後、10%EDTA液で4℃にて2ヶ月間脱灰を行った。 脱灰終了後、厚さ約20μmの凍結切片を作製し、免疫染色処理を施した。また、コントロール群として無処置の同月齢のラットの下顎右側第一臼歯を用いて、実験群と同様な方法で試料を作製した。現在、免疫組織学的に観察を行い比較検討中である。
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