研究概要 |
1.アンケート調査 前年度に引続き,楽器演奏と顎関節症の関連性を検討するために4年制大学の音楽学部の全学生について,顎関節症状の有無や過去1年間での症状の変化,また演奏する楽器の種類や演奏時間などについてアンケート調査を行った. また前年と同様に,顎関節症に関する一般的教育,あるいは歯科医学的情報の有無やその程度が疫学的発症頻度に及ぼす影響を明らかにするために,歯科医学教育を受ける歯学部学生および医学教育を受ける医学部学生とそのような専門的な医学教育を受けることのない文化系学部学生を対象に,顎関節症状の有無や楽器演奏の習慣などのアンケート調査を行った. 2.面接調査,画像診査および心理テスト アンケート調査の結果,顎関節症が疑われる学生のうち協力の得られた一部の学生については面接調査と歯科的診査を,また治療を要する一部学生については更に顎関節の断層X線写真やMRIを用いた画像診査を行った. また,協力の得られた一部の学生については,心理学的な要因の影響を検討するためにCMI, YG, SDSなどの心理テストを行った. 3.調査結果のデータベース化 アンケート調査,歯科的診査結果と断層X線写真やMRIの画像情報などのデータベース化を行い,前年度に引続き経年的資料の蓄積を継続した. 4.データベースの解析 本年は4年間に及ぶ本研究の最終年度であり,研究成果を報告すべく研究開始以来収集蓄積したデータベースの解析を行っている.
|