研究概要 |
45wt%Ag-35Pd-20Cu合金、コバルト・クロム合金と市販金銀パラジウム合金の3種を用い、ブリッジを作製した。咬合面に金板(0,50,100μm)を圧接後、レーザを照射して、表層のみを金合金化したブリッジとした。ダミー部に押し金具を当て、三点曲げ試験を行った。実験の結果、以下の結論を得た。 ○(5)6(7)のブリッジの形態における機械的性質(破断荷重、曲げ強さ、傾き、破断エネルギー)は、板状や(4)56(7)ブリッジより増大した。○スマロイチタンを母合金とし、鋳造体の厚さが2.0mm以上になると、曲げ強さに関する機械的性質が増大した。また、圧接する金の厚さは曲げ強さに関する機械的性質に差は認められなかった。○スマロイチタンを母合金とし、表層金合金化したブリッジはスマロイチタンのみと比較すると、破断エネルギーが増大し、他の曲げに関する機械的性質に差は認められなかった。すなわち、スマロイチタンを表層金合金化することにより強くかつしなやかな相反する機械的性質を有する合金となった。 ○45wt%Ag-35Pd-20Cu合金、コバルト・クロム合金と市販金銀パラジウム合金、に100μmの金板を圧接後レーザを照射すると、表層金合金における金の含有率は34〜80%、4〜56%と32〜70%となった。表層金合金の厚さは、母合金3種とも350〜450μmであった。45wt%Ag-35Pd-20Cuを母合金にした表層金合金の硬さは母合金の1/3となり、表層のみ軟らかいニ相構造の合金を作製した。
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