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2000 年度 実績報告書

口腔内環境の変化が嚥下機能に及ぼす影響に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 11671964
研究機関愛知学院大学

研究代表者

杉本 太造  愛知学院大学, 歯学部, 講師 (70192127)

研究分担者 中村 好徳  愛知学院大学, 歯学部, 助手 (70308782)
田中 貴信  愛知学院大学, 歯学部, 教授 (60014271)
キーワード嚥下 / 口蓋床 / 咬合高径
研究概要

近年,摂食・嚥下について関心が高まってきている.咀嚼能力の評価は,国内外で古くから行われているが,研究の多くは食物の粉砕能力に関するもので,嚥下機能について検討されているものは少ない.摂食・嚥下障害は歯科臨床では未だ解決されない問題点も多く,アプローチ法が十分解明されていないのが現状である.
嚥下時には一時的な嚥下性無呼吸を生じて,呼吸との協調がなされている.この嚥下と呼吸の協調性は嚥下運動において非常に重要なことである.そこで本研究は歯科医の立場より,義歯装着が関与する口腔内環境が,摂食・嚥下機能に与える影響を検討する目的で,筋活動と呼吸運動を観察した.
嚥下運動は,唾液を嚥下する時の表面筋電図で得られた筋活動(舌骨上筋群,側頭筋前腹)を測定した.呼吸運動はサーミスタ呼吸ピックアップを鼻孔に固定し,呼吸曲線を同時に記録した.口腔内環境の条件としては咬合高径の高さと口蓋床の大きさを変化させた.
固有咬合を消失した高齢者において,嚥下と呼吸を義歯装着時と非装着時で比較すると,非装着時には適性な咬合高径が消失しているため,筋活動と呼吸運動の協調性に大きな乱れを生じた.しかし,咬合高径と口蓋床の大きさの変化は,筋活動と呼吸運動の協調性に変化を生じさせたが,その様相は症例ごとに異なった.口腔内環境の変化に対する嚥下運動は,個人の順応能力も関与することから,さらに反射など生理学的因子を考慮する必要性が示唆された.

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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