研究課題/領域番号 |
11672001
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研究機関 | 北海道医療大学 |
研究代表者 |
柴田 敏之 北海道医療大学, 歯学部, 助教授 (50226172)
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研究分担者 |
有末 眞 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (20091407)
河野 峰 北海道医療大学, 歯学部, 助手 (00285537)
永易 裕樹 北海道医療大学, 歯学部, 助手 (90265075)
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キーワード | HUMAN / SCC / ORAL CANCER / EGF / INVASION / METASTASIS |
研究概要 |
これまで、我々は、ヒト口腔扁平上皮癌細胞株を用い、上皮成長因子(EGF)が口腔癌細胞の浸潤・転移に促進的に作用することを明かにし、その浸潤シグナル(運動能亢進シグナル)がEGF高感受性クローンでは、『EGF受容体の自己リン酸化→PLCγの活性化→PKCの活性化』により伝達されることを明かとしてきた。また、この検討の過程で、EGF刺激に対して高感受性のクローン以外に低感受性のクローン及びオートクリン・ループを獲得したクローン樹立した。本年度は、11分子種存在するPKCのうちEGF刺激により活性化される分子種の同定を行い、aPKCξとnPKCδの2分子種が重要な役割を担っていることを明らかとした。また、その活性化経路としてerbB,erbB-3のheterodimer形成によるPI3-K活性化を介したaPKCξの活性化、erbBのhomodimerker形成によるPLCγ活性化を介したnPKCδの活性化、両者の活性化が揃い始めて細胞運動の亢進が生じることを確認した。さらに、高感受性と低感受性クローンをDNAチップで比較した所、30程度の既知のmRNA発現量に有意な差が認められ、今後、有望な検索対象と期待している。
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