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2000 年度 実績報告書

口腔扁平苔癬の病因解明のための基礎的研究-粒子励起X線分光法による口腔扁平苔癬の病変粘膜の微量元素分析-

研究課題

研究課題/領域番号 11672003
研究機関岩手医科大学

研究代表者

杉山 芳樹  岩手医科大学, 歯学部, 助教授 (00162909)

研究分担者 石橋 修  岩手医科大学, 歯学部, 助手 (10295991)
世良 耕一郎  岩手医科大学, サイクロトロンセンター, 助教授 (00230855)
キーワード扁平苔癬 / 口腔粘膜 / 微量元素 / 粒子励起X線分光法
研究概要

1.対象および方法
今年度は口腔扁平苔癬患者3名から説明と同意を得て、口腔粘膜組織の微量元素分析(疾患粘膜群)を行った。前年度と合計で疾患粘膜群は17名であった。また対照として、30歳以上の口腔粘膜疾患を有しない女性健常人ボランティア15名の口腔粘膜組織の微量元素分析(健常粘膜群)を行った。これらの試料を硝酸灰化法で処理し、内部標準としてインジウムを添加してポリプロピレンフィルムに滴下し、サイクロトロンの試料測定用ターゲットとした。ベビーサイクロトロンより発生させた2.9MeVプロトンをターゲットに照射し、励起された特性X線をシリコン・リチウム検出器で検出し、Multi-channel analyzerにてスペクトルに変換後、各微量元素の検出量を算出した。
2.結果
現在までの結果、健常粘膜、疾患粘膜から24種の必須元素、11種の汚染元素を検出した。検出率についてみると、錫、パラジウム、ジルコニウム、銀で疾患粘膜群が健常粘膜群より有意に高い検出率を示した。両群の30歳以上の女性の検体(健常粘膜群15例、疾患粘膜群14例)について元素含有量について比較すると、全体的に疾患粘膜群の方が健常粘膜群より、含有量が多い傾向がみられた。このうち、疾患粘膜群での準主要元素のリンが3867.73μg/g、微量元素の鉄が156.64μg/g、亜鉛80.76μg/g、汚染元素のストロンチウムが0.90μg/gで健常粘膜群より有意に高い値を示した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 中村ますみ 他: "PIXEによる骨固定用金属材料周囲組織の元素分析-第2報-"NMCC共同利用研究成果報文集. 7. 66-72 (2000)

  • [文献書誌] 石橋修 他: "PIXEによる口腔健常粘膜中の微量元素分析について-第四報:アルミニウムと鉛について"NMCC共同利用研究成果報文集. 7. 84-90 (2000)

  • [文献書誌] 石橋修: "歯学への応用-口腔粘膜疾患と歯科用金属"RADIOISOTOPES. 50. 12-21 (2001)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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