研究課題/領域番号 |
11672004
|
研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
和嶋 浩一 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (70138105)
|
研究分担者 |
小飼 英紀 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (60205359)
|
キーワード | 筋痛誘発 / 温冷感覚閾値 / 低閾値機械的刺激感覚閾値 / Exteroceptive suppression / 中枢性筋緊張抑制機能 |
研究概要 |
誘発筋痛への知覚閾値計測による抗侵害受容反応の成立状況の診査および筋痛誘発への中枢性筋緊張抑制機能の影響 1.筋痛診査法の検討 11、12年度の研究により得られた至適方法条件(10%MVC30分かみしめ)により筋痛を誘発し、筋痛の状況を、自覚VAS、開閉口時筋痛の有無、徒手的筋圧痛の有無、アルゴメーターによる筋圧痛VAS(1kg、2kg)により、誘発前、誘発直後、6時間後、24時間後に診査した。徒手的筋圧痛の有無とその他の結果を比較したが相関のある検査法はなかった。 2.誘発筋痛による温冷感覚閾値および低閾値機械的刺激感覚閾値の変化の検討 温冷刺激装置とモノフィラメント知覚検査器を用いて筋痛誘発の前後に両側咬筋部直上皮膚の温冷感覚閾値および低閾値機械的刺激感覚閾値を計測し比較した。 (計測した温冷感覚閾値:1)温感感受閾値(WDT)、2)温痛感受温度(HPD)、3)温痛耐久限界温度(HPTO)、4)冷感感受閾値(CD)) 誘発試験前、誘発試験直後、6時間後、24時間後に計測し比較した結果、温冷感覚閾値では冷感感受閾値のみが24時間後に有意な変化(閾値上昇)を示した。また、モノフィラメント知覚検査器により計測した低閾値機械的刺激感覚閾値は誘発試験直後から有意な変化(閾値上昇)を示した。冷感感受閾値と低閾値機械的刺激感覚閾値の変化はかみしめ側だけではなく、反対側にも生じていた。 3.Exteroceptive suppression(ES2抑制率)を指標とした中枢性筋緊張抑制機能の影響 10%MVC30分かみしめの前後でES2抑制率を計測し、比較検討したが、有意な変化は認められなかった。また、筋痛が誘発されたものとされなかったもののES2抑制率を比較した結果、筋痛が誘発されたもののES2抑制率が低い傾向にあることが再確認された。
|