研究課題/領域番号 |
11672012
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研究機関 | 東京歯科大学 |
研究代表者 |
中野 洋子 東京歯科大学, 歯学部, 助手 (10183518)
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研究分担者 |
小枝 弘実 東京歯科大学, 歯学部, 講師 (00260943)
内山 健志 東京歯科大学, 歯学部, 教授 (40085874)
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キーワード | 開鼻声 / 口蓋裂言語 / Nasometer / CSLコンピュータシステム / 周波数分析 / 経鼻音声 |
研究概要 |
本研究は、口蓋裂患者の音声言語異常である開鼻声とそれに伴う異常構音をCSLコンピュータシステムおよびNasometerを用いて音響学的に解析し、構音異常を改善するための指標を作製することを目的として平成11年度より行っている。初年度においてはCSLコンピュータシステムの購入と講座既存のNasometerとの連動接続(同期測定)を行っており、平成12年度より症例を対照とした計測を行っている。また、それ以前に採取してあったNasometerの音声データサンプルも併せてDATテープにダビングを行い、研究資料としている。 今年度の実績としては口蓋裂手術前後の患者および正常言語を習得している正常成人を用いて音声データサンプルを採取し、Nasometerのマイクシステムを用いて分離採取した経鼻音声と口腔前音の周波数特性の比較を行い、開鼻声の特徴を音響学的に明らかにするべく検討を行った。 被験者は口蓋裂男性7名であり、成人男性7名を対照とした。その結果、Nasometerのnasalance値は5母音ともに口蓋裂群の方が明らかに大きな値を示しており、また経鼻音声の発声強度は口蓋裂群で明らかに大きな値を呈しており、Formant周波数の比較では開鼻声の程度が強いほど経鼻音声の第2、3Formant周波数が低下する傾向が認められた。すなわち第3Formant周波数の低下が開鼻声の音響学的変化に何らかの関与がなされているのではないかと考えられた。この研究については第45回(社)日本口腔外科学会総会(千葉市)において発表した。 今後症例を増やすとともに開鼻声の程度による音響学的変化を詳細に検討し、併せて第3Formantの開鼻声への関与についても検討を行い、平成13年度中に研究論文として報告する予定である。
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